反乱の後始末その2
よしひろが話を進めます。
「というわけでそなたたち二人には消えてもらう!だがしまづのためにさらに力を尽くして欲しい」
としひさといえひさは静かに耳を傾けています。
「そこでこのよしひさ兄直轄のやまくくり衆にそなたらをかくまう!これが今のしまづに出来る精いっぱいの反抗だ!不満もあるだろうがこらえてくれ!」
としひさはこの時涙を流しました。
「兄者たちのお気持ち、決して無駄にはしません!これからはやまくくり衆の一員としてしまづのために働く所存!」
それに対していえひさはポカーンとしていました。
よしひろはいえひさに向かって話します。
「とよひさについてはわしに任せておけ!かならず立派な薩摩隼人に育てそなたより名を高めて見せよう!ハハハハハ」
いえひさは相変わらずポカーンとしていましたが、兄よしひろの言葉を聞いて何やら安心したようでした。
こうして、しまづ内部の反乱の第一ラウンドは終わりました。
としひさ及び彼の取り巻き数名が退職(つまり首)参加した社員は減俸十分の一を6か月、同様にいえひさとその取り巻き数名も首、参加した社員についても同様の処分となりました。
しかし、としひさはよしひさ直轄やまくくり衆の裏の頭目として相談役に、いえひさはその付き人となり、こちらの人事は極秘とされました。
この人事に対して、さんさん商事のみつなりなどから特にクレームはありませんでした。
それはさんさん商事側から見ても、しまづを少し虐め過ぎたというやましさがあったからでした。
しかし、これで全て解決という事はなく、新たな火種がしまづを襲うのでした。