第四話 村田和夫3
翌朝、アプリを開くと数件メッセージが返ってきていた。全くやりとりができないのでは無いかと心配していたため、ほっと胸を撫で下ろす。その中でもナギさんと言う女性はなかなか可愛いらしい。プロフィール画像では、茶髪のボブでおしゃれな飲み物片手に満面の笑みを浮かべている。経済学部の大学3年生のようだ。意外にもバイクに乗っているらしい。和夫は大学生の頃にバイクにハマり、現在は大型バイクに乗っている。共通の趣味があると話が弾むものだ。メッセージを送ると、すぐに返信が返ってきた。
〜メッセージ画面〜
ナギ:いいねありがとうございます!
カズ:こちらこそ、メッセージありがとうございます。バイク乗られるんですね!
ナギ:クロスカブ乗ってます!かわいい相棒です笑
カズ:クロスカブ良いですよね〜。僕はGSX-R750乗ってます!今日は天気がいいので海の方まで行こうかなーって思ってます
ナギ:大型だ!すごい!もしかして、海浜公園ですか?
カズ:海浜公園です笑
ナギ:え、偶然!私も今日行こうと思ってたんです!
カズ:会えるかもしれませんね笑
ナギ:会いましょう!11時集合で!
カズ:え、ほんとに会うんですか??
〜メッセージ画面〜
それきり彼女の返信は途絶えてしまったので、彼女が本気なのか冗談なのか分からない。11時に間に合うためにはもう家を出なくてはならない。一応行ってみるか、淡い期待を抱いて和夫は愛車に跨るのだった。