表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/47

1日目 上陸

 軽量級バイクの弱点は、長距離走行すると酷く疲れるって点だろうか?

 家を出て約8時間半。岩手県・安代(あしろ)JCT(ジャンクション)にて、左分岐の東北道ではなく、道なりに八戸(はちのへ)自動車道に進行してしまう所だった。やばかった。おかげで一瞬で目が覚めたよ。

 そこからはもう素直に管理運転サービスに任せた。青森市に下りてからはナビの指示に従い、観光も諦めて、(ちょく)に、青森フェリーターミナルに到着した。


 手続きして乗船だ。虎縞模様した包帯(カバー)の係員の誘導に従って走り、船内の下層階の駐輪エリアに愛機を預ける。自分は上層階へと階段を上る。さすがにシーズンだ。白黒黄色、青に緑に赤、果てはパーブルゴールドまで、沢山のカラフルなミイラ男、女の、旅行客がいた。親子連れやら一人旅やら。探せば同じ年頃のライダー仲間もいたかもしれない。


 14:00、出港。僕は船出のロマンを味わうことなく、2等席である広間の一角に陣取り、堪えきれずにごろんと寝転ぶ。頭部を透明膨張させ、プライバシーのため色をスモークにし、たちまちの内に寝てしまったのだった。そして、寝たと思ったら船内放送に起こされたのだった。え、到着?

 17:00、函館港入港。僕はスモークを透明に(なお)し、疲れも忘れて勢いよく立ち上がるとデッキに出た。や、こればかりは見逃せない。だって――

 だって北海道は今回が初めてで! ああ、徐々に迫り来る港町の光景に胸が一杯になった!

 何だよこの特別感!?

 船で揺られて来たからか、まるで外国に来たみたいで――

 これが旅なんだなぁ、非日常の世界なんだなぁ、と気分が盛り上がった。


 着岸。愛機と共に下船。おお!? つまり、おめでとう、初上陸だ。天気、晴れ。気温、適度。湿度、良好。なにもかも最高だ! またしても感動が胸に広がったのだった!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ