2日目 小樽到着
国道1-5号を海まで北上しきると、そこには余市町の街並みが広がっていたのでした。
ここはアルコール嗜好品で高名な町だ。つい食指が動き、値頃な商品をコンビニで購入してしまう。自分たちが飲むのではないことを証すために、品物はそのまま、パパとママに配達する手続きを取ってみせたのでした。笑。
暗くなった国道1-5号を東進。30分もかからず小樽市に到着。ホテルにゴールできたのだった。ああ、やっとだよ……。
本日のルート距離約430km。
到着時刻は20:00。所要時間は驚異の12時間30分だった。
オルがいろんな意味で労いの言葉をかけてくれる。
「『急がば回れ』って、真理だったわね」
僕も真理で言葉を返した。
「疲れた」
正直、オルも同じだったのだろう。
「あはは……」
と、芸なく応えたのだった。
駐輪場は、道路に面した、屋根付きの駐車場。
ホテル本体は、道路を挟んで隣の建物、だった。
まずはチェックインだ。
1階のフロントにて、昨日と同じやり取りして、なんとか兄妹同室了承をゲットする。
10階の部屋に入るとダブルベッドで、正直、ツインがよかったのに、と心から思った。
しかしながら窓からの眺めはとても魅力的で、俄然復活を果たした愛すべき妹に、引きずられるようにして外出させられたのだった。
運河沿いのレストランで、海鮮の焼き物のコース料理を頂いた、と思う。記憶、おぼろげだよ。笑。
部屋に帰って、あと、ひと頑張りだと、風呂に入って、汗を流して――
ベッドに倒れ込んで、同じく裸のオルに、全身をくまなくマッサージしてもらう。
「アン……アン……ハァン……」
心地よすぎだよ……。僕は容易く、眠りに落ちてしまったのだった。




