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始まり


ッドーーーンッ!


目の前に一筋の雷のような物が落ちてきた、いや、降ってきたか?しかし、雷というにはあまりに太く直前的で、雷というより、レーザーに近いかもしれない。


それが身の前にいたオオカミに直撃した…と思う。あまりに一瞬で、気付いたらオオカミの姿が消え失せて地面が黒焦げていた。あまりの熱量に焦げた周りの地面に生えている草木達が燃え始めた。俺は理解が追いつかずただ呆然と眺めるしかなかった。


すると、雨が降ってきた。土砂降りだ。


俺はただ雨に打たれた。もう何がなんだか分からないまま、そのまま眠ってしまった。


再び目を覚ました時、最初の時と同じような快晴だった。眠る前のことなど何も無かったかのように、穏やかな時間が流れていく。しかし、目の前の惨状がただ事実のみを伝えてくる。


ふぅー。一旦落ち着こう。もう、これが夢と思い込もうとするのはやめよう。俺がいまここで生きているのはもう間違えようの無い事実だ。現にお腹も空いている。ここで死んだら、もしかしたら帰れるかもしれないが、その可能性はほとんどないと思う。そんな気がする。だからご飯も食べないといけない。


どうにかここで生きていく術を見つけなければな。まるで、異世界転生でもしたみたいだな…


異世界転生…?もしかして、今のこの状況がそうなのか?高2のころ異世界物にはまって結構読んだ記憶がある。実際にしてみたいと思ったこともあるが、こんな形でなるとは…


ってかそもそも死んだ記憶すらないのだが。まあ気づかぬうちに死んで、異世界に転生した可能性もある。それなら尚更気が抜けない。


夢オチならそれはそれでいいんだが転生ならここで死んだら終わりだ。また転生できるかわからないし、そんな不確定要素にかけたくもない。


だが幸い、異世界転生なら少しは知識がある。もし、上手くいけばあれが使えるはずだ。頼む!


「す、ステータスっ!」



名前:カズヤ

所持金:1000G

スキル:なし

固有スキル:鑑定 前置詞魔法 教材購入


おぉ!うまくいった!でも、なんだこれ?鑑定はまあ異世界に行くための必須アイテムだしいいとして、前置詞魔法?教材購入?なんだこれ?使えるのか?取り敢えず鑑定してみよう。


▪︎前置詞魔法‥前置詞魔法をつかえる。前置詞について正しく理解すると使えるようになる。


▪︎教材購入‥教材を買うことができる。

購入可能品目

・ポケット英文法 1500G


なんとなくわかったぞ。前置詞魔法は前置詞を理解すればするほど、魔法が使えるようになって、それを理解するための教材購入ってわけか。うん、意味不明すぎるぞこれ…


でも、折角あるんだし使わないとモンスター倒せないから、早速教材買って魔法を覚えよう!って金足りねーじゃん…


どうすればいいんだよ…モンスターを倒したら手に入るのかな?でも、モンスターを倒す為に魔法を覚えようとしたんだが…


まあ、しょうがない。自力でモンスターを一体倒そう。そうすれば道は開けるかもしれない。


そうは言ってもどうするもんかなー。直接戦っても無理だと思うし、罠を作るか。どんな罠がいいんだろうか?普通に落とし穴とかか?そんなに上手くいくかな?


取り敢えず、穴を掘るか。って掘る道具もないな。適当に木の枝とか石を使うしか無いな…


「やばい、思ってたより大変だ…全然進まない…」


それもそのはず、ちゃんとした道具じゃないからほとんど作業が進まない。


「このままだと日が暮れちゃうぞ…」


そんなこんなで自分の脛あたりまで埋まるくらいまで堀りすすめたあたりで夜が訪れた。


「やばい、夜が来てしまったな。このままだと昨日みたく襲われてしまう。昨日は運良く生き残れたが今日もあんなに都合よく何かが降って来るとは考え辛いしな。今日は木の上で休むか。」


そうして、木の上で寝た俺は思ったよりぐっすりと眠り次の日の朝を迎えた。


「ふぁー。意外と寝れたなー。今日もまた穴掘りだな。」


ぐるー。


「やべー。お腹なっちゃったよ。そういえばこっちに来てから何も食べてないな。でも食料なんて何もないし…どうしよ。とりあえず穴掘るか。まだ死なんだろ。」


そうして、自分の膝くらいまで掘り進めると、


《スキル:穴掘り を取得しました》


「お?スキルゲットをしたぞ!もしかしなくても、俺がずっと穴を掘ってたからこれをゲットしたのか?ということは俺の行動によってスキルをゲットできるわけだな。」


穴を掘る効率が上がった俺は更に穴を掘り進めて遂に腰くらいまでの穴を掘ることに成功した。

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