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夢と現実

まだタイトルは試行錯誤中です


気がつくと、目の前には真っ青な空が広がっていた。


「えっ!?」


冷静に状況判断すると、俺はどうやら寝そべっているようだ。そして今俺がいる場所は…森だ。


俺が寝そべっている場所だけ木が生えていない。これは確か生物の時にならった、ギャップという現象だろう。ここの木が倒れたんだろうか?


「ってそういうことじゃない!」


なんか生物のことを思い出してしまったがそうじゃない。そもそも俺はなんでここに居るのかってことだ。


俺はいつもの図書館で受験勉強をしていたはず。確か、英語の熟語の勉強をしていたはずだ。なぜ、その俺がこんな森の中に?勉強してるときに、寝落ちしたのか?そしてらどうやってここまできた?俺は夢遊病で気付いたらここまできてたとか?いや、流石にそれはないよな?


「あっ、普通に夢か!そうだ、俺は寝落ちして、ただ夢を見ているのか。受験勉強しすぎて頭おかしくなって、現実逃避のために夢に逃げたって笑えるな。」


そうとわかればはやく現実に戻って勉強の続きをしなきゃ…ってどうやって夢から醒めるの?現実でも明晰夢ってあるらしいけど、そういう人達ってどうやって起きてんのかな?


ってまた横道にそれた。んー?どうすればいいんだろうか。時間が経てば醒めるのかな?あ、ここで寝てみたらどうだろうか、そしたら普通に起きたら現実みたいなことになるかもしれない。



「ふぅわーーあぁ。ん、んー?あれ?」


うわっ、一気に目が覚めた。普通にここはさっき俺が森の中で寝た場所だな。んーやばいかもしれない。普通に少し肌寒くなってきたし、日も暮れ始めて、もう黄昏時だ。


「どうしたもんかなー…」


ガサッ


ん?今、どっかからもの音とか聞こえてきたような…?


ガサガサッ


あれ、どんどん近づいてきてない?あーどんどん音が大きくなっている!やばい、なんかくる!


「ガルッ!!!」


っ!オオカミだ!な、なんでこんな所に?って、ん?なんか毛色が少し紫がかってて、現実のオオカミとは少し違う気がする。


「そりゃそうか、普通に夢だからか。俺の中のオオカミが出てきたのかな?」


にしても、存在感といい、迫力といい、妙にリアルなんだが、明晰夢の人達ってこんなにもリアルなのかな?もう、もはやVRの域じゃん!


オオカミが今にも襲ってきそうな状況でそんな悠長に横道にそれたことを考えたのはもちろん夢だと思っていたからだ。


「そうだ!ここで、気絶とか死んだりしたら、現実に戻れるかも!少なくとも強い衝撃とかで戻れるはずだ!」


そんなことを考え俺は襲ってくるオオカミに対して無抵抗になにもせず、突っ立っていた。


「ガルル!」


もちらん、そんな格好の獲物にオオカミは襲いかかってきた。攻撃をモロにくらった俺は否応なしに現実を叩きつけられた。


ここはリアルなんだと、死んだらもう俺は居なくなってしまうと。


そしてこの攻撃によって自分は死んでしまうと。


あまりに現実離れしすぎた状況に、18歳の常識は追いつかず目の前の事態に目を逸らし続けていたが、心のどこかでは思っていた。


そんなにも生々しい森の匂い、体の鼓動、鼻息、そしてオオカミの一挙一動全てがリアル、としか言い表せなかった。


攻撃をモロにくらって尋常じゃない痛みが体を襲った。走馬灯が頭を駆け巡った。あぁもう自分は死ぬんだと、そう確信した時、


その走馬灯にクラスの皆の姿が映った。必死に勉強している自分が映った。


「あぁ、そうだよ。俺は皆に追いついてそしてまた、一緒に遊びたかったんだ。」


今まではただガムシャラに置いて行かれたくないという一心で勉強していたが、心の奥底にはこういう思いがあったんだろう。初めて自分の本当の気持ちに気づいた。


また、みんなに会いたい。そう、強く願った。願い続けた。叶わぬ願いと理解してしまったからこそ、願い続けてしまった。涙が止まらなかった。また、来世があるなら勉強を頑張ろうと思った。そして、迫り来るオオカミを前になす術もなく、やられた。


…はずだった。

頑張りますので応援よろしくお願いします!

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