Asriel 三姉妹
☆ Asriel
「解説。世界はね、世界なのよ」
「ワケが解らないわ、姉さん」
「……」
戯れるは三人の娘。
一人は長身、一人は痩躯、そして一人は小柄――
共通項、三人とも同じ長衣を纏い――漆黒の手拭で眼面を覆い隠している。
「回答。即ち、1+1=1+1と言うのと一緒」
「それが何を意味していると言うの? まさか、2にはならないと」
「疑問。なるのかしら? 何で?」
「なるほど、姉上が言いたいことが、だいたい解った」
「……」
「何? と小首をかしげずに訊ねたら、レム」
「……何? これでいいかしら、面倒くさい」
「レム、その年で面倒くさいなんて――」
「……面倒くさいは面倒くさい、よ。年でも理屈でもないわ。ただの私の意志、感想、率直な――」
「仲裁。――妹らよ、静まれ――汝らは本当に仲が良い。
片や下界へ下っては人を弄ぶ蝶。
片や異界へ留まりすべてを拒絶する歌。」
「そして、最期に控えるは黒の巫女。というより、私の蝶は聞き手によってはエロく聞えるわ、訂正して」
「……」
「……疑問。アズ姉さん、エロって何、と言う顔をしておるぞ?」
「喋りなさい、レム。それとわかるなら姉さんが訂正してよ」
「(もじもじ)。妾もしらぬ」
「(この内容だけで私、エロ子決定じゃない)知らないならいいわ。私たちは女、ではないのだから」
「……女だと、エロいの? 姉さん」
「レム、黙って」
「喋れって言ったの、姉さん」
「時と場合」
「大人って卑怯」
「……アンタ、解ってて言ったわね?」
「うん」
「(しかし、生物的に女性、ではないにしても――)」
そこは、どこなのだろうか。
漆黒の法衣を纏った――否、それは違う。
彼女たちはその姿で、生まれた。その姿で生れ落ちた。
彼女たちは、望まれず、望まれぬ、『発生』として、生れ落ちた。
ただ、彼女たちを産んだ『それ』は、女性であった――
ゆえに、
そのしなやかな黒衣には、その肢体がはっきり現されている。
細い腕、長すぎる裾から覗く細い足に――
一人は翼――鳥の翼が広がり、
一人はリボン――紅くゆらめき、
一人は剣――ただただ巨大な、
「……疑問。ところで、アズ――エロとは本当に何なのだ? それは人の言葉かえ?」
大の大人と小の少女が互いに髪を引っ張り合っているのを、諌めながら――
巫女装束の姉は、そんなことを仰った。
名前 ルルダ Luludan
通称 アズリエル
年齢 御年 0歳(+19
容姿 黒髪黒瞳 翼のようになびく髪 エプロンドレス。
属性 姉=妹 長髪 少女 天使=悪魔 戦乙女
特徴 戦場 処刑場 墓所などにふらりと現われてしまう。人間の感情、主に【負】の感情を本能的に察知し、無意識のまま訪れてしまう。
能力 死者感知【本編未使用】 月光蝶【本編未使用】 斬技 猫目模倣
趣味 読書 散歩
世界設定 第一級災害指定魔族 に指定されてしまった【人間】。各国で目撃例と戦時での遭遇が多発しており、どんな戦場でも死山血河に変え、ただ一人でたたずむ。その姿は死神から黒天使など、通り名は様々。翼を持つとも言われている。
名前 レメラ Remir Ions
通称 アズリエル
年齢 御年 0歳(+15
容姿 黒髪黒瞳 濡れ羽の髪 基本衣装黒衣。
属性 妹 長髪 少女 歌姫 ペタ
特徴 寡黙な少女……ではなく、自ら言葉を発することを禁じた少女。手話は出来ず基本的に筆談を使う。
能力 不整祈歌 光術
趣味 読書 鼻歌(唯一 音を発せられるから)
世界設定 第一級災害指定魔族 に指定されてしまった【人間】の妹。実は影でルルダを支えている一人。表舞台にたつ際には【絶対支配】などと揶揄される。
名前 キャスティナ Castina
通称 アズリエル
年齢 御年 0歳(+19
容姿 黒髪黒瞳 絹如き流るる黒髪 巫女さんのような白衣。
属性 姉 長髪 剣豪 ナイスバディ
特徴 冒頭に漢字を駆使する、キャラ作りを由とする娘。冷静で残虐に見られるが……
能力 なし
趣味 読書 運動 破壊
世界設定 第一級災害指定魔族 に指定されてしまった【人間】の姉。実は影でルルダを支えている一人。表舞台にたつ際には【邪剣聖】などと揶揄される。