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第1話 スライムと以心伝心

始めまして、誰かさんです!

異世界ファンタジーものが書きたかったので作りました。

少し話のテンポが速いかもしれませんが、楽しんでいただけると嬉しいです。

俺は星沢紅輝(ほしざわ こうき)

ただの高校2年生、だった。2分前までは。

そして今は....

真っ黒の空間。光を放っている椅子に俺は座っている。目の前にはいかにもな感じの女神であろう女が座っている。 状況が理解できない。いや、なんとなくわかる。

恐らく異世界転生なんだろう。

このまま黙っていても何もわからないので、とりあえずこちらから話しかけてみるか。


「あのー、これは一体?」


「星沢紅輝さん。」


「は、はい。」


「あなたはたった今、この世界を救う勇者の候補に選ばれたのです。」


テンプレなセリフが聞こえる。意味は勿論分かっている。が、それが自分に対して言っているものであるというのはどうも理解不能だ。何故!?


「俺が?」


「はい。あなたはこの世界に勇者として召喚されたのです。」


マジかよ。俺に勇者要素が1ミリでもあったか!?


「えーっと..じゃあ俺はもう元の世界には戻れない?」

まずここが一番気になる点だ。帰れないとかいうのがオチか?不安しかない。


「いえ、あなたの世界は、所謂現実世界の時間は止まっています。あなたが無事魔王を討伐することができたら、元の世界へ帰れるでしょう。」


遠まわしに異世界を救うのを強制されてる。しかもハードルが高い!

ムリムリムリムリムリムリ。


「無理ですよ、そもそもどうすればいいんですか。」


「まず、あなたに私から贈り物を授けます。」


...変な球体のような物を貰った。光っている。


「これなんですか?」


「これは神の力が篭ったもの。あなたが最初に願ったものへと姿を変えるでしょう。さて、星沢さん。そろそろ時間です。あなたに神々の祝福を。」


そういうと、その女神は俺をどこか遠いところへと飛ばした。早いよ、まだ説明とか全く聞いてないんですけど!!


「え゛!?まだ聞きたいことがあったんですgくぁwせdrftgyふじこlpうぉわああああ!」


不意に体が宙に浮くのを感じた。そしてそのまま意識が遠のいていく....


暫くして...


「ハッ!ここは!?」


目が覚めた。どうやらここは草原らしい。辺り一面の草。草。草!


「草しかねぇ....」


周囲を見渡すも、町らしきものは何一つとして見当たらない。どうしたものか、転生早々にもう死ぬのか、俺!?

と、思った時だった。背後に気配を感じた。


「こ、これは....」


見覚えのある青い体の不定形生物に、ピンチの状況だがなぜか安心した。

そう、これはスライムだ!間違いない、スライムだよ!!

初級の冒険者に最初に狩られる獲物。ということは、俺でも倒せるってことか!


「よし、何か武器は...」


無い。現世の服装のまま飛ばされたから、そんなものあるわけがなかった。


「丸腰かよ!」


本当は嫌だがこれはもう仕方が無い。と、スライムはこちらへ突進してくる。


「くッ..!」


手で受け止めこらえるも、やっぱ素手だからね、痛いよコレ!

しかしスライムの猛攻は止まない。何度も何度も突進してくる。もう手が真っ赤だ。

こちらからも攻撃はしているのだが、素手なせいで衝撃を吸収されてしまって攻撃が出来ない!


「チクショウ、手が痛ェ!」


スライムってこんなに強かったか!?おかしいよ!こんなに強いんなら仲間に一匹は欲しいくらいだよ!一家に一台スライム、ってな!


「お前、そんなに強いなら俺の仲間になれやァァァァ!!!」


叫びとともに根性の入った拳をお見舞いしようとしたその瞬間だった。

かばんに入っていた神からもらったナゾの球体が光を放ち、その形を剣に変えたのだった。


「おおおお!」


感動だ。だが、なぜ今これが飛び出してきたんだ?まあいい、とりあえず切れ味を試してやろう!!


「せいやぁぁっ!!」


剣を一振り。そしてスライムは土となって消滅☆するはずだった。いや、してくださいお願いします。


なんと、斬られたはずのスライムは元に戻りしかもこっちをガン見してくる。


これはまさか....


スライムが なかまになりたそうに こちらをみている...▽

ってやつか!?何故だ!?

そう思ったが、冷静に考えて思い出したことが一つある。あの剣になった球体をもらった時に女神が俺に言った言葉だ。


これは神の力が篭ったもの。"あなたが最初に願ったものへと姿を変える"でしょう。


そしてあの時俺はなんて言ったか!?あろうことかスライムが強すぎて悔しかったせいでおもいっきり仲間になれ発言しちまったよ!ナンテコッタイ!


このせいで俺の持っていた贈り物は、敵を斬ると仲間にすることが出来る、という非常に残念な武器になってしまった。せっかくの異世界特典が....


「おい、お前、いつまで無視するんだよ。寂しいじゃないか。」


!?スライムか?こいつはスライムなのか??

シャベッタァァァァァァァ!!!

今世紀最大のビックリ!わるいスライムじゃないのに喋ってるよこれ!

ビックリしていたところにいきなり天から声が聞こえてくる。


「あなたの持つその剣は、"創造の剣・エクステンドラッシュ"。その剣で敵を斬ることにより、敵と心を通じ合うことができるようになるのです。」


そう言い終えると、声は消えてしまった....。

....ってか、よく聞いたらこの声さっきの女神様だな。ってことは、この一連を全部見ていたのか!もっと早く教えろよ!!

まあ、いつまでも無視を決め込むのも可哀想だから相手してやるか。


「よっ!」


とりあえず軽めに挨拶しとくか....


「おう、俺と話が出来るなんて、お前、なかなか面白いヤツだな。俺はスラリン。こう見えてスライムの中でも英雄と呼ばれるほどの強さなんだぜ!」


「へぇ...スライムに英雄なんてあるのか。」


ちょっと驚いた。


「ところでお前、一人か?」


「あ、ああ。」


今は一人だな今は。だがこういうのは明日には可愛い女の子やらたのもしい相棒やらができるんだよ。


「そうか..じゃあもし良かったら、俺と一緒に旅をしないか!?」


...ハイ、わかってました。この空気の流れからして絶対こうなるのわかってました!

普通ならはいを選ぶが、はっきり言ってスライムだ。いらん!


「いや、俺にはまだやる事があるから無理だ。じゃあな!」


そう言って立ち去ろうとした。が、


「そうか、じゃあそのやる事とやらを手伝ってやろう!そうしたらもう用はなくなるだろう?」


そう来ましたか。マジか、そう来るか。マズいぞやる事なんて何もないぞ!どうする!?


「とりあえず町へ戻る予定だ。」


「おお、そうか。ここからだとすると3km先の首都グローニのことだな。」


何でスライム風情がこういう事に詳しいんだよ、どうなってんだよこれ。


「ああ、だがちょっと迷っちまってな。道、わかるか?」


「任せろ!こっちだぞ。」


なんとも頼もしいスライムに道案内されてるよ。俺が。何故道なんてわかるんだよ。お前本当にスライムか!?


だが、このままだと何がなんだがサッパリわからないのでとりあえず町へ向かう事にした....

はい、ここまで読んだくださりありがとうございます!

少し斬新な異世界ファンタジーを目指して書いていきたいと思いますので、感想・意見などがあれば是非教えてくださると嬉しいです!!

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