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雪ポン

作者: 夏夢

ある冬の日、涼太は雪だるまを作った

その雪だるまはなんだか寂しそうだった


『自分で作ったんだけどな....』

涼太はそんな顔をしていた。



涼太は家の庭に雪だるまをおいていた

「ねぇねぇお姉ちゃん!僕雪だるま作ったんだ!」

涼太は飛び跳ねるような声でいった

私は外にでて涼太が作った雪だるまを眺めていた



涼太はどんな思いでこの雪だるまを作ったのかな...



なにげなく雪だるまにはなしかけた

「キミは、自分の体が冷たいって思う?」

「......」

喋るわけがない


でも寂しいとき

この雪だるまに話しかけるのも良いよね


涼太は自分の部屋にはいって

この雪だるまの名前を考えていた


「涼太がキミのために名前考えてるよ?」

「....」

「かっこいいなまかな・・・かわいいなまえかな・・」

「......」

「もしへんなのでも受け止めてあげてね。

まぁー・・でも・・へんなのだったら私がもう一回つけてあげるよ」

「..」




勢いよく階段をおりてつ足音がした

玄関が

バンッ

っとひらいた


「お姉ちゃん!!名前考えたよ!」

涼太はニコニコしながらいった


「へぇ〜・・何て名前?」

「っへへ」

すこし照れたように笑ってから

涼太は言った

「雪でできてるから、雪ポンッ!」


雪ポン....

やっぱりそんなにひねった名前ではなかった

すこし簡単すぎてた

でも雪だるまのほうをみると

雪だるまは嬉しそうだった

さっきまでカナしそうな顔をしていたのに...なんでかな

涼太の力は凄いのか?






次の日

寒い中外に出て雪だるまを見ていたせいか

涼太は熱を出して寝込んだ


私は庭にでてみた

雪ポンはまた悲しそうな顔をしていた

涼太が来ないから寂しいの?

たぶん...いや絶対


「雪ポン、涼太熱だしちゃった。」

「....」

「でもあんまり高くないから明日は遊べるよ」

「....」

「雪ポンは熱にならないから便利だね」

「...」

「もしねつだしたらとけちゃうもん」

「...うん」

「????」

私は一瞬雪ポンが返事したように感じた




そしてまた次の日

涼太がすっかり元気になって

庭に出てみると雪ポンが消えていた

雪ポンがいたばしょをみると雪ポンの腕や目がおちていた

「あれ....雪ポンがいない・・」


涼太は泣きそうな顔で言った


今日はお日様がギラギラ光っていた


雪ポンは挨拶もしないで

どこかへいってしまった


雪ポンは雪だるまだから

暑かったら溶けていきます。

涼太は雪ポンを作った次の日に熱を出してしまいました。

雪ポン・・せめてあいさつしようよ(汗。


でもなにも言わないお別れも人生にはあります。

涼太は幼いとかいう設定なんで

これからもたくさんの何も言わないお別れをするとおもいます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 雪だるまにも、くまのぬいぐるみのように感情があるように思ってしまう。だから溶けてしまった時、悲しいですよね。
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