私と新しい家族と
私に母は居ない。
そしてある日告げられる新たな家族
その日を堺に私の人生にもたらす異変とは・・・
ことの発端は、昨日の夜。
父『なぁ、父さん再婚しようと思ってるんだが……嫌か?』
⁇?『……勝手にすれば?』
父『いゃ~。お前なら、賛成してくれると思ってたよ。 おやみ。』
その言葉を最後に私は布団に入った。
翌日
暖かい日差しとともにいつも聞いている洋楽が目覚ましと鳴り、私は目を覚ます。
季節は春と夏のちょうど中間地点。
???『朝か。 今日は確か英語と体育のテストだっけ? めんどくさいなぁ…』
私は階段を降り、キッチンへと向かう。 そしてエプロンを身に纏い、朝食を作った。
基本的に私が家を出る時に父はリビングにくる。
???『いってきます』
父『いってらっしゃい。 今日の夜、新しい家族にあわせるよ』
???『わかった。』
そして、私は家を後にした。
朝の電車
車内
知らないおじさんや高校生が変な目でみてくる。
なんか、欝な気分だ・・・
竜ケ岬駅。
私はいつもここで友達と合流する。
⁇『お~い。 美香~ おはよ~』
美香『沙耶おはよー』
彼女は、赤坂沙耶 私のクラス1仲のいい友達。
沙耶『美香~、勉強教えて~』
美香『なんでよ? 沙耶いつも授業中寝てるからわかんないんじゃないの?』
沙耶『だって~ 授業って眠くなるじゃん⁇』
彼女は大抵の授業の最中寝ている。彼女の得意科目は体育。もっぱらの元気っ子だ。
???『おっす、沙耶~~』
沙耶『お~~ 祐介おはよ。 あ、あんたまた夜ふかししてたでしょ?? クマで来てるしw』
彼は、高島祐介 沙耶の幼馴染らしいんだけど、実際よくわかんない人。
祐介『うっせ~なぁ 新しいゲームやってたら面白すぎて、やり込んじまったww 八雲も元気か??』
美香『うん。 高島君も元気そうだね。』
沙耶『あ、そ〜いえばさぁ知ってる?? 今日、先生一人と生徒が三人がうちの高校に入ってくるらしいよ?? なんでも、イケメンなんだってさ。でね、みんな彼氏いないって噂なんだけど、美香どうよ??』
美香『へー、沙耶は知ってるでしょ?私は彼氏とかそんなのわかんないし、特に欲しいとも思ったことないの。』
私は軽くあしらった。私には彼氏という人がいたことが一度もない。 当然、今の高校生としては残念なグループに属しているに違いない。みんな(彼氏が)とか騒いでいるが、そんなこと友達とも話したことがない。 第一、なにが楽しいのか理解できない。
沙耶『あんたさぁ~、いまどき彼氏が居ない女子高生なんて終わってるわよ??』
沙耶は、いつでも私の見方だが彼氏の話になると、別人のように私に彼を作ることを進めてくる。
祐介『沙耶・・・お前さ、自分はどうなんだよ、自分は??』
祐介はいつも沙耶の心配をする。自分のことよりも沙耶。 彼はきっと沙耶が好きに違いない。
沙耶『うっさいなーー。これでも私は陸上会ではモテるのよ??』
美香『へ~~ 沙耶もてるんだ??』
祐介『答えになってないし、いるなら紹介しろよな!俺とお前は幼馴染なんだから。』
沙耶『誰があんたに教えるもんですか!! 美香には教えても、あんたには絶対に教えてあげないよ~だw』
竜ケ岬モール入口駅
美香『あ、2人とも降りるよ!!』
私たちはここの駅で降り、10分ほど歩く。
沙耶『やっと着いたね。 やっぱりうちの学校グランド広いなー』
美香『だね』
私たちの通うこの学校は、竜ケ高校。結構な街中なのにサッカーコート、野球グラウンド、テニスコートに陸上トラックなどの設備がかなりいい。
私たちは靴を履き替え、クラスに向かう。
私は一番後ろの窓際で隣は沙耶。祐介はうるさいからという理由で教団の前の席。
???『お~~祐介、今日もお前両手に花かよ!羨ましいな・・・』
この人は三条達摩君 彼は祐介の友達で祐介の部活の女房役
祐介『うっせ~~な、条!!八雲はともかくこんな体育会系の女のどこに花があんだよ??・・・・あ』
条『・・・・・』
ゴンッ!!
あ、祐介君の頭が壁に突き刺さった・・・かわいそうだな
条『でた!!赤坂の目覚めのいちげk・・・フゴッ』
三条君も・・・・
こんな感じで朝の休みが終わりチャイムが鳴った。
ガラッ ドアが開き担任の田中先生が入ってくる。
田中『みんなおはよう。 祐介と条が居ないが、誰か見たやついないか・・・・・いた。』
先生は壁に目を向け固まった。
田中『はい。全員出席な!! んで、何人かは知ってると思うが、今日先生1人と生徒が三人転入してくることになったぞ。 一人は3年生で二人はこのクラス、先生はうちの担任をやってもらうことになった。じゃあ、みんなよろしく。』
と言う声と同時に3人の男の人がクラスに入ってきて、女子が騒ぎ出した。
???『どうすんの?何も決まってないけど、兄さんから行きなよ??』
??? 『いやオレら双子だし兄貴もクソもねえしw 仁から行けよ!!お前一番年上だろ!?』
仁『はぁ~~、分かったから静かにしろこの愚弟ども』
その一言で双子であろう二人は怒られた子供のように静まり返った。
???&???『はい。』
仁『え~~、僕は火野 仁っていいます。田中先生のかわりになれるかわからないけど、最善を尽くすので、皆さん協力をお願いしますね??』
と言う自己紹介に対し
???『何が[お願いしますね?]だ、クソ兄貴。 俺は、火野 司見ての通りこのクソ兄貴の弟。』
???『やめなよ司ww 兄さんが可哀想だってww 僕は火野 和真って言います。ま、皆さんお気づきでしょうけど今日転入してきてるのは、みんな僕の兄弟です。よろしくお願いしますね』
仁『お前らなぁ・・・ 家に帰ったら覚悟しとけよ??』
その瞬間、私はあの先生がただものでは無いと思った。
和真『ッチ!! 静かに聞いてりゃいい気になりやがって・・・』
美香『ねえ、沙耶?? いま、おっとり君の口調変わったよね??』
沙耶『えっ? そういえば、たしかに・・・』
和真『[おっと、まだ俺が出てきちゃいけねえな・・・和真・・・]・・・ワワワワワワ、ま、兄弟仲がいいのでみんなとも仲良くやりたいってことです』
美香『気のせい・・・だよね??』
とつぶやき私は彼らから目を移し窓の外を眺めていた。
これが私すべてのスタートだと誰も気づかずに・・・・