悪魔がウチにおりまして・80
やってきました、狐の社。
ややこしいので説明は割愛します。
「なるほど。昨今の事態はあなたのせいでしたか」
白狐殿と謁見するお姉。
ビビって周囲の狐は出てこないし、ウチの狐はスマホ着信みたく震えているし、羊はBBQされている。
情報量が多いのよ。
「ウチの妹のせいとは言え、ご迷惑をおかけして。こちらつまらないものですが」
そういうとお姉は千枚漬けを脇の狐に強引に押し付ける。
どこから出した、どこから。
「これはこれはご丁寧に。権之助、そんなに震えずとも。このままでは発電してしまいますよ」
ヲホホとばかりに笑みを浮かべる白狐…ボケたの?ねぇ、ボケたの?力関係として突っ込める者いないんだから、サムいギャグは…。
「御狐様、言ってることよくわからないけど振動激しい場所知らない?」
いたー!お姉、やっばーい!
周囲の空気読んで!?狐、止まったから!逆に悪魔と羊が振動し始めたから!
そんなことを気にすることも無く、白狐はさらりと答える。
「そういえば結界のはざまが騒がしいようですね。てっきりあの外法者が騒いでいるのかと」
ねぇ、白狐のんびりしすぎてません?
時空裂けてるんですよ?
「まぁ、よくあることですし。ヒトの世界では大変でしょうけれど」
心を!読むな!
寒いとか思ってたのバレちゃうでしょ!
「ありがと。外法って強い?」
「以前その子が捕まえた程度と言えばよろしいですか」
そう言うとしっぽの先で悪魔を示す。
…ザリガニか!
現地に着くとそのザリガニが泡噴きながら割れ目の近くで右往左往していた。
「てぇへんだ、てぇへんだ!こんなの見つかったら次こそ消されちまう!」
キャラ変わってしまってるけど、自分の命の危機ならしかたないよねー。
「あん!?また来やがったな!忙しい時にぃ!?」
「邪魔」
お姉さま、一言で投げ捨ては可哀そうではないですか?
「実際邪魔でしょう?メノ、閉じて」
お姉の言葉に意識を集める。
近くに流れる川。
その水を集めて開いた扉を作り上げる。
時空の裂け目と同じサイズ、同じ属性。
その扉を閉じるカギを作り上げる。
…ふぅ。
「はい、次行くよー」
遠慮ないね!?




