悪魔がウチにおりまして・763
昔々、悪魔という者がありました。
……え?昔話始まるの?
山に住んでいる悪魔は芝刈りに。
そして一緒に住んでいるばあさんは川に洗濯に。
(ばあさん!?)
(ニンゲン、ト書きに突っ込んじゃいけません)
(てか、誰が読んでるのよ!)
ニンゲンが川に洗濯に行くと大きな悪魔がどんぶらこ、どんぶらこ。
「ニンゲンー!助けてー!」
「なんで?」
あろうことかニンゲン、流れいる悪魔を見逃し、タオルをぱぁん!
「この恨み末代までー!」
そのまま流れていく悪魔をヘリコプターで観察してみましょう。
(アンタも鬼畜ね、ところで誰?)
それは秘密です。
「ここ深いんですけど!?」
なんということでしょう、悪魔は急流に乗ってしまいました。
どんぶらこどんぶらこだった流れがどこどこに。
(短縮するとそうなるの!?)
「音気にするなです!上から見てるんじゃないですー!」
……このまま流れていって発展すると思います?
(私に聞かれても)
とりあえず滝を作りました、ここからどうするのでしょう?
「ノープランで滝にぃぃぃ」
……抗うことなく落ちましたね。
(鬼畜なの!?)
「ボクは死なないのですー!」
(そういえば飛べたわね)
ちっ……生き延びた悪魔はこのあとどうするのでしょう。
雷と火事ならどっちがいいですか?
「ニンゲン!そいつの正体わかりましたか!」
(悪魔ー、わかんなーい)
「本気出せー!!」
なんと悪魔、滝に生えている枝に捕まって耐えてます、偉い偉い。
(そろそろ収拾付かなくなりそうだけど?)
「ニンゲン!その羊さんをシバくですー!」
ぎくっ!
(アンタ、羊だったの!?悪魔、なんでわかったの?)
「なんとなくですー!……羊さんなら、えいっ」
あ、それちょっと。、みぎゃー!!
(バリバリ言ってるけど、何したの?)
「羊さんの角に直接電気流しました!3万ボルトです!」
(えげつない威力だねぇ)
「ボク、滝に落とされてますー!」
(今回は悪魔の味方するわ)
……こうして、私は真っ黒な羊と化すのでした……。
ウチに戻った私たち。
「夢じゃなかったの!?」
まさか黒焦げの羊がいるとおもわないでしょうよ。




