悪魔がウチにおりまして・752
ウチには悪魔がいる。
なんか幼児化している悪魔が。
前回までのあらすじー。
悪魔がピーナッツ的当てをしてました。
ウチには……。
「ニンゲンさん、終わらせるにはあまりにも早すぎます」
羊が悪魔の頭を撫でながらジト目でこちらを睨んでいる。
「いやぁ、話終わらせたら悪魔が元に戻ってるかなって」
「人の仔、すでに跨いでいるんだから諦めよ?」
くぅ、正論で殴ってくる神ちゃん、キラーイ!
「みぃー」
「あぁ、よしよし。ほらニンゲンさんもミミ君をあやしてください」
なんか昨日より幼くなってない?
「そうなのです、これ放置しておくとどんどん可愛く……失敬。赤子のように戻っていくのです」
「みゃぁ?」
身体は変わらずどんどん行動が幼く……。
それ自体は構う、構うんかいっていうかそれはそうでしょ。
それより気になることがひとつ。
「念のため聞いて良い?」
「どうぞ」
「もしかして力はそのまま考えだけ幼くなる?」
「……ニンゲンさん、まさにです」
大問題じゃないの!
「人の仔、意外と頭良い?」
神ちゃんへのお説教はあと!
悪魔が力を持ったまま幼くなる?それってつまり……。
「ぴええぇ!」
泣き声を上げる悪魔、その身体からバチバチと電気が流れ出す。
「まっず!」
「だだだだいいいじょーぶぶぶぶ」
羊が悪魔を抱っこしながらぴかぴかと光る。
「……痺れては、居るのね」
「昔、よくミミちゃんの電気受け止めてたらしいから」
いつの間にかサングラスを付けた神ちゃんがのんびり眺めている。
「助けないの?」
「耐えられるから抱っこしてるんでしょうし。でもどうしましょう。ミミちゃんが可愛いのは良いんだけど、戻ってくれないとダーリンが帰って来れなくなるのよねぇ」
電撃出してる子、あやせるのはそんなにいないでしょうからね。
「とりあえず、ゴム手袋持ってきてくれます?耐えられるのと痛くないのは違うのです」
すらすら喋ってるよう聞こえるように加工しております。
「この悪魔の子現象、どうしたら治るの?」
昨日食べ物聞かれた気がするんだけど。
「えっと、実はそのまま放置しか」
はぁ?
「なので明日には戻っているかと」
……ウチには悪魔がいるー。
明日には戻っているらしい悪魔がー。




