悪魔がウチにおりまして・66
ウチには羊がいる。
ちゃんと開通しましたよ。
「さて、本日は他でもありません。ニンゲン、あなたの力についてです」
「ほう」
改まって話があると言われ時間を用意したらいきなり力、とな?
「冷静になりましょう。なんでニンゲンにこの扉が閉じれるんですか」
「なんかに、憑かれたから?」
少し前に変なものに憑かれたらしく、みんなが協力して退治してくれたのはいい思い出。
私が踏んだ?そんなわけないでしょう。
「邪念がありましたが、良いでしょう。問題は力を得てしまったにも関わらずその使い方を知らないことがマズいのです」
一理ある。
なんとなく羊相手に使うことはためらいはないのだがもし暴発してクモや狐にケガとさせてしまっては申し訳ない。
「ウチの部下も加えて貰えます?」
デフォで心を読むな。
その設定確定にしたくないんだから。
「と、いうわけで!非常に人気のなくなる修行編に突入したいと思います」
羊はカメの甲羅を取り出して自分が背負っている。
…よし、無視しましょう。
うぱが飛んできて羊にパンチを繰り出しているが、触れない相手にはもちろん効いていない。
「冗談はさておいて。実際何か変化あったりします?」
カメの甲羅に反応のないことに寂しくなったのか、静々おろすとバインダーを取り出す。
「ニンゲンは最近ボクにたこ焼きを買ってくれました。奢りです。これは雪の前触れかと」
隣で黙っていた悪魔が手を挙げてちゃぶ台に身を乗り出す。
そのまま足払いをかけて、コカして差し上げましょう。
その様子を見ていた羊は何やら書き込んでいる。
後で何を書いたか調べねば。
「そうは言っても、特に?力があるって言っても分からないし」
その力というのは対この子たちなのか悪魔なのかもわかっていない。
「宿主殿、かか様のところに行ってみますか?」
狐が悪魔を介抱しながら首だけ向ける。
そうは言ってもあそこ、別にひょいひょい行く場所でもないでしょうに。
「私も反対ですね。なぜなら私が入れないですから」
…そうなのね?
「しかし、今回は収穫なしですか…また来ます、お大事にどうぞ」
羊はぺこりと頭を下げるとそのまま畳に戻っていった。
…普通に無礼では?
ウチには扉がある。
本気で閉じてやろうかしら。




