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悪魔がウチにおりまして・65

ウチには悪魔がいる。

なんかカタログじっと見ている悪魔が。


「ニンゲン、スマホが欲しいのです!」

鼻息荒く、カタログを突きつけてくる悪魔。

…いる?

そんな疑問に答えるためか、畳から角だけ飛んでくる。

悪魔スマホ。

悪魔は拾って畳に投げ返す。


「ニンゲン!スマホが欲しいのです!」

無かったことにしたね、この子。

「契約にはいろいろ必要なのよ?身分証とか…」

再び畳から封筒が放り込まれる。

中には和久田ミミの色々が入っている。

「これで問題ありませんねっ」

再び悪魔が鼻息を荒くしている。

羊、なぜこんな調子に乗らせることを…と封筒の底に手紙が入っている。

『封印解いてください。入れません』

…忘れてた。

というかどうやって解くんだろう?


悪魔がヘッドロックを極めてもめげないので仕方なく電気店へ。

我ながら甘くなったものよ。

「これが一番お安い機種ですねー」

スマホショップのお姉さんが出してくれたのは型落ちながらも普段使いに全く問題のないスマホ。

「これがいいですー」

地雷子ちゃんはご満悦のようで今にもスマホに頬ずりしかねない勢いだった。

「かしこまりましたー。初期設定はこちらでいたしますねー」

スマホをトレーに乗せるとカウンターの中に入っていく。

「悪魔、あんな古いのでいいの?どうせアンタがお金出すんだから」

「このスマホ、ニンゲンとおそろいですから」

…時々、こういうことを言うんだからな。


帰り道、たこ焼きをおごってやって家路に着く。

家の中から何やらにぎやかな声が聞こえてくる。

玄関を開けると、狐とクモが糸玉キャッチボールをして、畳の中に放り込んでいる。

『おや、おかえりなさい』

『声も届かなくなりました』

『開けて』

『アケテ、アケテ、アケテ』

最後は血文字風であった。


ため息を吐いて封鎖しようとしたら悪魔に全力で止められたのでした。てへっ。



私がスマホを買ったので書きました。

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