悪魔がウチにおりまして・580
ウチには悪魔がいる。
掃除機になっている悪魔が。
意味がわからない?
ではご覧いただこう。
まず鍋いっぱいのそうめん、4束を茹でます。
その間に桶に水を溜めてます。
タイマーが鳴ったらトングを使ってそうめんを全てザルに入れます。
再びそうめんを4束入れます。
茹で上がったそうめんを水洗いして冷まします。
軽く水を切ってザルごと麺つゆに浸します。
そうめんが消えます。
コレが5回目です。
初回見た時ズッて音と共に消えたそうめんには驚きましたが、悪魔のやることです。
気にしてはいけません。
しかし驚くべきは、この行動をさっきからものの3分ペースで繰り返しているのです。
これはいけません、クモが怯えています。
うぱ?ちょいちょいそうめん盗んでますよ。
ですが、これはどうしたというのでしょう。
まるでそうめんに恨みがあるように噛むことなく消えていきます。
おおっと!?悪魔選手!ここで味変だぁ!
ミョウガ、ミョウガを刻んでいる!
しかし悪魔選手、薬味は麺と一緒に食べるから美味しい。
今、悪魔選手はザルごとつゆに浸けているのでこのままでは……。
なんとぉ!悪魔選手、茹で上がったそうめんに直接ミョウガをたたきこんだぁ!
これならミョウガと一緒にそうめんを食べられるぞぉ!
続いて悪魔が取り出したのは卵、卵だとぅ!?
卵をつゆに入れてしまったらその後のつゆがすべて卵味に……違う!
麺つゆと合わせて茹で上がったそうめんに直接……!?
釜揚げうどんからのアイディアかぁ!?
悪魔、早い、美味い、安いの三拍子揃ったそうめんを一撃だぁ!!
長かった戦いもついに終盤、そうめんの在庫が無くなった!
最後の一杯、悪魔はどうするのか!
ここで、かつおぶしと梅干し!
和風最強の組み合わせだぁ!
ここであえてのしょうゆ!素晴らしい!
悪魔、食べ切ったところでガッツポーズ!
すごいぞ、悪魔!やったぞ悪魔!
放送席、放送席。
今日のヒーローインタビューはもちろん悪魔です……。
「ニンゲンがうなされてます」
「そうですねぇ、ミミ君またなんかやりました?」
「冤罪です」
「このまま寝かしときましょうよ」
「牛さん、お腹空いただけでしょう?」




