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悪魔がウチにおりまして・545

「さて、始めましょう。今後の命運を決める悪魔会議を」

「ミミ殿、そのフードは何のために?」

ごんちゃんはボクの格好にツッコミを入れてきます。

空気を読んで欲しいものです。

「えほんっ。今回第13回悪魔会議における議題を発表します」

「ミミ殿、そんなにやったこと、というか今回この会議は初めてふみゅ!?」

いちいち細かいごんちゃんの鼻に唐辛子です。

あ、ごんちゃん辛いの苦手でした。

「ごんちゃん、ごめんですぎゅ!?」

ごんちゃんに謝っているときに後ろから殴られたです。

「ミミちゃん、ボクの育てた唐辛子をそんな風にするなんて許しません」

ぽんちゃんがバットを手でぽんぽんして……もしかしてそれで殴ったです!?

「ごんちゃん、大丈夫ですか。唐辛子は種が辛いのです。そっと抜いて。後でミミちゃんに食べさせますので」

ボクがそれ食べるです!?

「当然でしょう。食べ物を無駄にするならミミちゃんは敵です」

あまりにも過激な宣言、怖いのです。

「ミミ君、こんなクローゼットの入り口で会議やめません?そしてなんで空気椅子なんですか?」

羊さんが脚を震わせています。軟弱なのです。

「羊さん、もっと鍛えておかないとニンゲンに負けてしまいますよ」

「そもそも戦ってないですし」

「羊さんがそんなだからニンゲンがのさばるです!昨日もボクがお金無いことを知っているにも関わらず、てんぷらうどんを食べたです!」

「それはミミ君がご飯を炊き忘れるからです」

「それにミミ殿、その前にうな丼とカツ丼と天丼食べてます」

「過去を振り返っても仕方ありません!これからの堕落計画を立てましょう!」

ごんちゃんがなんかさっきの唐辛子をすり鉢してるのは見てはいけません、知りません。

「ところで堕落計画って進んでるんです?アレって10年1期間でしょう?」

「……え?そんな長く期間貰えてるんです?専務から3年でって言われて……」

「ミミ君の性格よくわかってますねー。のんびりやってたら10年でも結果で無いから3倍増しってことでしょう」

専務、あの野郎です!

「会議の議題を専務討伐作戦に……殺気!?」

気配を察して危ない方向を向くと羊さんの後頭部になにか直撃します。

「羊さん、あなたのことは忘れないです……」

「これ、取ってくれます?」

くるりと振り向くと、吸盤の弓矢がくっついています。

「どれどれ……『3年で進行させるように』ですって」

ぽんちゃん、燃やすです!そんな呪いの手紙!


悪魔会議は閉廷です。

「はい、ミミ殿。美味ちい唐辛子ですよー」

ニンゲン、助けるですー!!

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