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悪魔がウチにおりまして・487

ウチには悪魔がいる。

「ニンゲンー。なんか、どうしましょう?」

でっかくなった悪魔が。


悪魔に呼ばれて部屋に入るとなぜか背丈がすくすく伸びていた。

天井には頭が付いてないから3mまではいってないのだろう。

しかし、デカい。

「また変な物拾って食べたんじゃないの?」

「失敬な!拾った食べ物はちゃんと図鑑で調べてから食べているのです!」

まず拾い食いをやめなさい。

「心当たりは?」

「ありません。成長期でしょうか」

一晩で倍近く?骨とか皮とかちぎれそうだよ。

「ニンゲンでもわからないなら、助けを呼ぶしかないです」

私にわかるわけないでしょうに。

「歯医者は?あっちのことにも詳しく……」

「ニンゲン?ここで戦争するですか?いいですよ、大きな身体を試してみたかったところです」

上からのすごみだと悪魔とはいえ怖いものがある。

コイツ、歯医者嫌いだったわ。

「そうは言ってもこのまま大きくていいの?」

「困ります。ご飯がちょびっとに感じます。切実です」

もっと困ることあるでしょうよ。

「だったら」

「仕方ないのです。080のー」

悪魔はスマホを取り出して番号をタップし始める。

知り合いならなぜ登録していない。

「呼びました?呼びましたね?お電話ありがとうございます、イモ虫ダイレクトサービスです」

電話をかける前に意気揚々とイモ虫が天井裏から降りてくる。

いつから居たのだ。

「イモ虫さん、これどうしましょう」

「調べますので診察台へ。キミ、カルテを」

瞬きしている間に頭には医者のアレを付けて、白衣を羽織っている。

キミって私の事かと思いきやスルスルとナース服を着たイモ虫が降りてくる。

「先生、コレを」

芸が細かいんだけどそんなに増えてるなら後で天井にバルサン焚かないと。

「害虫じゃないんですぅ。益虫ですぅ」

虫は虫でいいだな、コイツ。

カルテを見ていた医者虫、目をかっぴらく。

「これは、、、呪い!」

そんなアホな。

「あー、はい。わかりました」

その診察だけで納得するの!?

「どうしますー?手伝いますー?」

「出処わかっているのでー。ニンゲンー晩御飯までに戻りますー」

「は、はい」


ウチには悪魔がいる。

「ふぃー、いい運動でした」

ちゃんとサイズが戻った悪魔が。

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