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悪魔がウチにおりまして・473

ウチには悪魔が……あれ?手紙?

「きょうのおひるわいりません」


「クモちゃん、出かけたですよー?」

悪魔がリスのようにミックスナッツをほっぺに詰め込みながら伝えてくれた。

ほお袋も無いんだから無理をしないの。

「珍しいわね、昼も要らないって」

クモが出かけること自体まれなんだけど、遊びに行くくらいなら昼前に戻ってくる。

もちろん私が仕事に行っている時はどうなのか知らないけどね。

「ニンゲン、クモちゃんを尾行したいですね?仕方ないなぁ、ぱんぱかぱーん!」

こっちの意見など聞くことも無く、押し入れをすぱーんと開けて何か機械を取り出した。

「そ、それは!?」

「GPSです」

普通にこっちの機械だった。

「クモちゃんもスマホ持ってるんで、あとを付けてみましょう!」

割と犯罪臭がしますが?

「別にクモちゃんが嫌ならGPS切るはずです!なんならコレクモちゃんから渡してきたですよ?」

なんでクモがそんな機械持ってるんだよ。

「ほら、クモちゃん仏ネットワークの門下生。会員になるとブルーレイ借り放題ですから」

そこはサブスクにしろよ。中途半端に進んでるのかわからないなぁ。

「なので今回はクモちゃんの生態を探るですー!」

素直にクモが何してるのか気になると言えばいいのに。

まぁ、私も同罪ですけどね。

クローゼットの中に入ると、GPSを起動。クモの位置を探る。

「意外と近いです。まだ出て間もないのでしょう」

ぴこんぴこんと光が灯りながら悪魔が進んで行く。

「それ、本当にこっちの機械?」

「もちろんボクらの世界の物です。そっちの機械持ち込んでも、電波の関係か使えないんです」

確かに機械自体が壊れなくても、電波とか充電とか足りないことが多すぎだもんね。

「ニンゲン、帰りましょう」

早くない!?

「行いけません、クモちゃんの進んだ先は虫の領域です」

「虫?クモみたいなのがたくさんいるってこと?」

「そうではなく、もっと危な……」

気が付くと目の前にアリがいた。

そんじょそこらのアリじゃない。

頭の高さが1m越えている、巨大なアリだ。

「ニ、ニンゲン、話さないで」

悪魔が震えている。

アリは触覚で私たちの頭をぺしぺし叩くと首を左右に回転させて去っていった。

「帰りましょう!」「そうね!!」


その夕方、クモが帰ってきた。

「クモちゃん、よくぞご無事でー!!」

悪魔、大号泣である。完全に同意だけどね!!

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