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悪魔がウチにおりまして・455

庭には2羽ニワトリはいない。

いるのは悪魔とクモである。


「やぁやぁ!音に聞けー!」

悪魔とクモが向き合っているのだが。

隣に立っている狐に状況を尋ねてみる。

「さむらいの血が騒ぐとのことです」

答えになってない。

「ていうか、こんなに外で堂々としてていいの?」

悪魔は悪魔だし、クモはデカいし。

いくらなんでも知らない人に見られたら大騒ぎになるでしょう。

「そこはご心配ちんぱい無用。てってれー」

狐がなんか効果音言った?

反応が遅れると恥ずかしそうに咳ばらいをする。

「こ、この眼鏡をおかけください」

言われた通りに狐が渡して来た丸眼鏡をかけるとそのレンズの向こうには竹刀を構えた地雷子ちゃんと知らない子が立っていた。

「なにこれ」

「結界を張っています。その眼鏡は他のヒトが見えているミミ殿とクモ殿です」

ウソでしょ?あの子どもクモ!?

眼鏡越しに見ると小学生の男の子が竹刀を2本持っているようにしか見えない。

外してみるとやはりクモ。もちろん竹刀なんか持ってない。

それよりも地雷子の格好で子どもに対峙している光景も通報されそうじゃない?

「我が名は宮本武蔵!小次郎!破れたりー!」

念のため言っておきます。

悪魔が叫んでて、竹刀2本はクモです。

「違う意味で問題発言してない?」

「ミミ殿、歴史れきち苦手ですから」

狐、顔がチベットに行ってるよ。

クモは相変わらず話さないけど様子を見ていると意外や意外、やる気っぽい。

「クモ殿はおのこですから」

なんか性別が有って無いような生き物に囲まれてるからそこの機微がわからなくなるのよ。

「狐ちゃんもうずうずしてない?」

「ばれまちたか。でもそれがち結界維持ちないといけないので」

耳が垂れてるあたり、本当は混ざりたいんだろうなぁ。

「他のヤツに頼めないの?牛とか」

「いいですよ?」

まさかその牛が真後ろに居るなんて思わないじゃない。

「心臓に悪い!」

「ごんさんたまには遊んでください」

にっこり微笑む牛が怪しすぎる。

「何を企んでるの?」

「いえいえ、そんな。……オーナーの機嫌取っとくのは必要じゃないです?」

そういえば、雇われてたわね。


子ども3匹大暴れ。

……狐の人間姿見ておけばよかった。

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