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悪魔がウチにおりまして・424

ウチには悪魔がいる。

相変わらず引きこもっている悪魔が。


「はたらかない」と書かれたアイマスクを付けた悪魔が布団から顔を出す。

「今日も引きこもるのですー、ビバ・虚無!」

悪魔が己にストライキを課して早2日。

言うて私も体調を崩せばそれくらい休むので気にしなくていいかもしれない。

「悪魔ー、ウチに居るなら晩ご飯作っておいてね」

そう告げると仕事に向かうのだった。


ニンゲンが仕事に行ってしまいました。

おせんべいも、アニメも用意してくれてません。

まったく困った同居人です。

さすがのボクでも休みの申請は今日まで、明日からは仕事です。

しかしやる気が家出するとなかなか帰って来ません。

戻ってきたら好きなおやつを聞いておかなければ。

……もうお昼ですか。

休むと面倒な点は、お昼ご飯を自分で用意しなければなりません。

仕事に行っているときは社食で済ませているので楽なのです。

今日の日替わりは何だったのでしょう……な、なんですと!?

牛タンシチューにクリームブリュレ!?

なんでボクの居ないときに限ってそんな良いものを!?

先月の出血サービス日替わり定食、秋サバの三種焼き物定食の2/3を食べて以来目の敵にされてる気がしてなりません。

今度有休を取る時には社食のメニューを見てからにしましょう。

お外に出るのも億劫なので、デリバリーを頼みましょう。

そう考えると初めて注文します、ここら辺の頼めるものは……。

ピザ、ハンバーガー、お寿司、ラーメン、おそば、タコライス……タコライス!?そのデリバリー需要あるのですか!?

……その自信、見上げたものですー!

ぽちりました、結果は敗北でした。

全然美味しかったのですよ?ソースの辛さもちょうどよかったですし、何を使ったのか隠し味のお陰でスプーンが進んだのです。

でも、でも!

なぜデリバリーにしたのです!?アツアツで食べたかったです!

これは店に凸るしかありません……はっ!

まさかこれが孔明の罠……!?言いたかっただけです。

お腹も満たされたので、晩ご飯のメニューを考えないと。

ニンゲンはお腹が減ると狂暴になるのでいいご飯をあげないと。

『ニンゲンー。何を食べたいですー?』

ふふん、ちゃんと連絡をしてあげるボクの優しさ、きめ細かい……。

『タコライス食べたい』

……。

『ボクお昼、タコライスにしました』

『ならなんでもいいよー』

なんなのです!?こんなピンポイントに被るのですか!?

「クモちゃんー、何食べたいですー?」

クモちゃんは首を傾げて何か考えてます。タブレットを渡しましょう。


こうして日が暮れていきます。

晩ご飯、何にしましょうね。


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