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悪魔がウチにおりまして・40

ウチには悪魔がいる。

人間の娯楽を満喫する悪魔が。


「ニンゲン、カラオケに連れていくのです」

圧、強くない?


布団を畳まずに干物休日を満喫していると悪魔が枕元に立って踏ん反り返っている。

とりあえず布団に引きずり込んで、表に見せられない折檻を行なう。

籠った「みぎゃぁ」が聞こえていますが、気にしてはいけません。

クモも狐も見て見ぬふりをしています。

賢い。


布団の中での間接極め…じゃなかった、しつけから解放するとよろよろと布団から這い出して来る悪魔。

「で、何か言った?」

「か、カラオケに連れて行って欲しいです…」

お姉に吸われた時とは違った魂の抜け方をしてるけど、今回は自業自得です。

「カラオケなんてどこで知ったのよ」

「ヤギさんが楽しかったって言ってたのです。ズルいのです。ニンゲン!ボクもつれていくのですー!」

復活早いなぁ、もっと角度を研究しないと。


宿主やどぬち殿、からおけとは新手の修行ですか?」

「ストレス解消に歌うところ」

ガチ勢が居ることも、居酒屋に似た使い方もあるけど、メインはやはり気軽に歌って楽しむ場所だろう。

「ところで悪魔。羊ってカラオケ行ったことあるの?」

「お呼びになりましたか?私、カラオケには少々うるさいですよ…?」

噂をすれば羊が畳から生えてきた。

どうやったらこの門?は封鎖できるのかしら。

「カラオケ…それは普段地味な者も歌さえ…歌さえ上手ければ主役になれる場…。この日のために喉の枯れる努力も惜しまぬ者のみ輝ける、修羅の…ひでぶ」

「いきなり生えてきて怖いこと言わないの。ほら、2人が震えているでしょ?」

世紀末的断末魔を上げたが、当然羊は無傷です。

肩を寄せ合い震えるクモと狐。

どちらに震えているかは羊の言葉と思ってます。

「連れて行っても良いけど悪魔は地雷ちゃんにならなきゃだめだよ?…さも当然にアンタ来ようとしてない?」

羊がいそいそとハンドバックにペットボトルを仕込んでいる。

「引率が必要でしょう?ほら私ならちゃんと率いることが…」

「カラオケは、ニンゲン用です。偶蹄類は入ることもでき…な…」

言葉が止まった。

「これなら?」

「詐欺師はもっとダメです!」


ウチにはイケメンが居る。

なんで悪魔って人になると美形なのだ?

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