表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
423/1162

悪魔がウチにおりまして・412

ウチには闇のモノがいる。

今回は物理的なお話。


仕事から帰ると部屋が真っ暗であった。

「悪魔、なんで電気付けないのー?」

「ニーンーゲーンー」

悪魔が顔の下から懐中電灯を当ててお出迎え。

その顔に持っていたバッグをお出迎え。

悪魔は後ろにノックバック。

「ニンゲン!?なんでこんなにバッグが重いのですか!?」

「知らないの、悪魔。この世界ではバッグの材質に鉛を使っているのよ」

「マジで!?」

鼻血ブーしている悪魔が驚きながらバッグをしげしげと調べている。

んなわけないでしょう、今日たまたま本をたくさん買ったのよ。

「で、なんで電気を付けないの」

「停電です。実は……」

今日の昼過ぎ、いきなりビル自体が停電したそうだ。

その理由は狐が配線を切ってしまったことが原因らしい。

「だって、だって……切らなきゃいけない配線とびにーるてーぷの色が逆だったんです……」

狐はえぐえぐ泣きながら焦げた尻尾をとかしていた。

次から業者を頼もうね。

「しかし、いきなり電気が消えた時にはどうしようかと思いました。せっかくソリティアのハイスコアを更新するときでしたのに」

仕事しろ、羊。

「ところで由々しき問題が。ニンゲンさん、ガスが点きません」

なんでよ?牛!

「ガスコンロ、着火の時に電気を使うんです。機種によっては乾電池らしいんですけど、この家はコンセントから引っ張ってました」

つまり今日はガスを使った料理が作れない。

「ならレンチンすればいいじゃない」

「これからニンゲンさんは失敗トワネットと呼びましょう」

焼肉にしますよ?

「ニンゲン、そのレンジの電気はどこから用意するのですか?」

……さて、今日のご飯はどうしましょう。

「ニンゲン、自分の失敗をごまかすの良くないですー」

「ごめんなさい」

みんなが頷いたので話を進めよう。

「やっぱり外に食べに行くしか……」

「それでも良いですけど、この時間でお店やってます?」

スマホの時計を見ると21:30分。確かにギリギリである。

「最悪、コンビニでいいんじゃない?」

「ニンゲン……この寒いのに冷たいモノを食べないとだめですか……?」

家で温められない以上、家に着くころには冷めてしまう。

……なんでみんな気付かなかったのだろう。

「……悪魔、アンタ電気出せなかったっけ?」

『あっ』


ウチには電気が戻った。

具体的に鼻コンセントですが。

「こんな姿、お嫁にいけない!」

予定ないだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ