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悪魔がウチにおりまして・375

ウチにはツボがある。

ツボ!?


「ツボよね?」

「ツボですね」

家に帰ると部屋の真ん中に茶色いツボが鎮座している。

フタが付いているところを見るとツボというよりカメだろうか。

「アンタ、また変なモノ拾ってきてー」

「あの、拾ってきてたらこんなにキレイじゃないと思うのです」

確かに。

拾ってきたっていうよりも、売っていたモノが置いてある感じ。

「こんなモノ、ボクは必要ないですのでわざわざ買いません」

こんなの買ってもすぐに壊しそうだもんね。

「ニンゲンが失礼なこと考えるタイミング、分かってきた気がします」

眉間を寄せるな、分かりづらい。

「とりあえず開けてみる?」

「やめましょ?大抵えらい目に合う気しかしません」

「空っぽだわ」

蓋を開けると綺麗に洗われたようにピカピカしていた。

「ニンゲン?ヒトの話は最後まで聞くように小学校で習いませんでした?」

「アンタ、悪魔じゃん」

目を丸くして手を打つ悪魔。

それで言いくるめられちゃアカンでしょうよ。

しかし、こんなカメ使うヤツに心当たりが……。

「ニンゲンさん、ソレあげませんよ」

コヤツか、モグラ。

「ぽんちゃーん!これどうしたです?」

「梅を保存しておくために買いました」

モグラは頭の上にザルいっぱいの梅干し。

今の季節のモノじゃない気もするけどまぁいっか。

「梅!?それは古くから伝わる魔除けでは……」

しょうがといい、日本食の魔除け率高いなぁ。

モグラはふぅとため息を吐く。

「ミミちゃん、そんな迷信をまだ信じているんですか」

おーい、この前まで信じてただろー?

「ぽんちゃん、昔からの知恵はバカにしてはいけません。梅をぶつけられて浄化させられたお仲間の話を忘れたですか!」

え?梅そんな威力あったの?

「それ、確かパチンコですごい勢いで撃ちだされた梅を頭に受けたせいじゃありませんでした?」

前言撤回。

勢い強ければ、みんな滅する。

「でしたっけ?でもボクは食べません!そんな危ないモノを……」

「アンタ、この前梅肉ソースの肉巻き美味しいっていって食べてたよ?」

悪魔、目が点。

「う、梅?食べたですか?ボク、食べちゃったですか?」

「おかわりしたの、覚えてない?」


ウチには悪魔がいる。

しょうがに続き、梅にカルチャーショックを受けている悪魔が。

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