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悪魔がウチにおりまして・352

「経年劣化ですねー」

それにしたってですよ。


部屋で大雨が降ったときすぐに大家さんに連絡、同時に水道管理してる人にも連絡。

滝を止めて掃除しつつ調べて貰ったら寿命らしいです。

普通に天井ぶち抜かれているので私たちに責任ないのは当たり前なんですが。

「ニンゲンー。おウチ無くなりましたー」

ほのぼのと地雷子がこぼす。

狐は普通に狐だし、うぱは見えないからOK。

問題はクモよ、クモ。

デカいし多いし。

しかしこの子はやっぱり頭がいいのか、上手いこと隠れてくれている。

「ニンゲンー。タブレット死にましたー」

悪魔でも現実受け入れられないときは虚無になるのね。

「住む場所はそれがちのびるでいいとちましょう」

そういえばこの子ビル持ってたね。

「ですが、お家賃はちょうだいちますよ?」

この子は鬼か?

「ごんちゃんー。戦争仕掛けて良いですかー」

悪魔、虚ろな目で言うと本当に聞こえるから止めなさい。

「もちろんこのおウチと同じ額で構わないのですが。ちかしこれからどうちます?」

これからというのは直ってからという意味だろうか。

実際、これだけの頭数をこのウチで生活するのはキツイ。

コイツもそこそこ稼いでいるんだから別に分かれて暮らしても……。

いや?そもそもコイツこっちで暮らす意味があるの?

「ニンゲンー。このマトンどう焼きますかー」

「やめなさい、コイツのせいじゃないから」

さすがに経年劣化の罪を背負わせるのはこちらのギルティです。

「そうねぇ、とりあえず狐ちゃんお世話になるけど……」

そのあとのことは見ないことにしていいのかしら。

「ですね。今はとにかく生き残ったものを持ってびるに行きましょう」

「タブレットー。タブレットー」

悪魔が戻ってこないのをどうしようか。

「死して屍拾う者無し……私の首は三条河原に討ち捨ててください……」

「羊ー、突っ込まないからねー」

ていうか京都遠いから。

「なんなら私が修理代お支払いを……」

「大丈夫よ、家の修理は大家さん持ちだから」

良い人で心から良かったと思うよね。

「羊ー、タブレットー」

悪魔、呼び捨ては止めなさい。


私らにウチが無くなった。

これから本当にどうしましょうね。

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