悪魔がウチにおりまして・344
ウチには悪魔がいる。
存在自体がオカルトな悪魔が。
休日の昼下がり、悪魔がクモとうぱを呼んで何か囲んでいる。
「クモちゃんの運勢は下降気味ですー。食あたりに注意って出てますので食べ物に注意ですー」
悪魔の話を聞いたクモは何かを思い出したように駆け足でロフトに上っていく。
「きゅー!?」
アンタ、鳴けたの!?
クモは鳴きながらカビたパンを下ろしてくる。
「クモちゃん……取っておいたの忘れてしまったのですね……」
この気温、湿度で食べ物を置いておいたらそりゃカビるでしょう。
「クモ、掃除。悪魔さっきから何してるの?」
クモに雑巾を放り投げながら悪魔に尋ねる。
「占いですー。結構当たるのですよー」
……うん。
コイツが占いやってることに違和感が仕事しまくっているのは私だけだろうか。
「ちなみに、なんで占いなんか?」
「いやー、ボクも信じてなかったんですけど。でも、あの悪魔の襲来を予知できるんじゃないかって思いまして」
すごい理由だなぁ。
「ごんちゃーん!占いやってみませんかー?」
部屋の隅で水墨画を描いていた狐は悪魔の言葉に目を細める。
「某、おかるとは受け付けませんので」
割とこの子もオカルト最たるものと思いますけど!?
「そうでした。ごんちゃん昔こっくりさんっていじめられたんでしたね」
……なんで今日は違和感の出勤率高いの?
「それが理由ではありません。元より生きるというのは自らの意志で前に進むこと。他者の力に頼っていていい結果が出るでしょうか?」
神ちゃんに祈祷とかしてなかったっけ。
「なるほどー。うぱちゃん、占いますー?」
狐の言葉完全スルーっていい根性してる。
うぱは占いに対して首を傾げる。
「……うぱちゃん!それを言ってはいけないのです!」
なんか悪魔が両手を振り回して怒髪天してるけど。
「ねぇ、狐。うぱはなんて言ってるの?」
「……占いの結果に頼るより、自分の権能で結果変えたほうが早くない?って言ってます」
身も蓋もないこと言ってる!?
「ていうか、私にはそんな権能とかは無いんだけど?」
『えっ?』
なんだ、小動物たち。
私が特殊能力を持っているとでも?
「ま、まぁ占いは楽しいのですー」
悪魔が無難に締めていく。
ウチにはオカルトがいる。
こいつら、ジャンルとしてオカルトで良いのか不安だけど。




