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悪魔がウチにおりまして・326

ウチには悪魔がいる。

甘いものに目がない悪魔が。


「おいしい、おいしいのですー」

悪魔は先ほどから何かを食べている。

しかし、いやに量が多い。

「なぜ甘いものは食べると無くなってしまうのでしょう」

「何食べてるのー?」

それだけの量を食べていたら気になっても仕方ない。

「くりまんじゅうですー。無くなってしまうのが悲しいのですー」

ほうほう、くりまんじゅう……。

ねぇ、悪魔。まさか無いと思うけど。

「そうです!ナイショアイテムを使って」

「ガチで止めろ」

いろんな意味に危ないことになるから。

「ニンゲン!ならくりまんじゅうを増やす方法を教えてほしいんですー!」

その発言と手に持ったビンで止めておいてよかったよ。

「素直に買いに行きなさい」

「んっ!」

悪魔は笑顔で手を出す。

あえて理由を聞かずに無視する。

「んっ!」

性懲りも無くもう一度。

頭にスリッパです。

「こんにちは……おや、それはバイバ」

「マトンカレーにするわよ?」

せっかく途切れた流れを戻してくるな、本当に危ないんだから。

「ニンゲンさん!?荒ぶってません?」

「そうなのですー。くりまんじゅうを上げればいいですかねー」

すっと悪魔は手に持ったまんじゅうを渡してくる。

せっかくなのでいただきましょ。

「しかしミミ君。なんでこんなにくりまんじゅうを?」

そう、それが気になった。

まだ山盛りのくりまんじゅう、どうやって処理しようか考えていると上から眺めて。

「クモー、アンタも食べなー」

上のロフトから子グモたちが両手をバンザイしながら飛び降りてきた。ちょっとした恐怖映像。

「えっと、ニンゲン。宇宙人覚えてます?」

…………あぁ、竹爺の友だち?

いろいろ必要な情報が多い知り合いだわ。

「ですです。彼……彼女?あのヒトがたくさん持って来まして」

宇宙産なのか、このくりまんじゅう。

「それは、かの伝説の青たぬ」

「ジンギスカンにするよー」

今日は終始危ないんだよ。


ウチにはくりまんじゅうがある。

……増え続けなくてよかったです。

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