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悪魔がウチにおりまして・322

ウチには悪魔がいる。

帰ったら頭にスリッパを乗せていた悪魔が。


「……まず言い分から聞こうか」

この頭にスリッパを乗せるという行為、なぜかウチのローカルルールで悪いことをした場合相手に乗せるものになっている。

しかし、今悪魔の頭にはスリッパ。

これは自己申告でしょう。

「怒らないですか?」

悪魔は腕を後ろに隠しながら上目づかいで見上げてくる。

また何の厄介事を持ち込んだのですね?

「たぶん怒ります」

「えっとですね、新しい子を連れてきまして」

「却下です」

絶対この子のことだからろくでもない子を拾ってきてるに違いないんだから。

「この子なんですが」

「きしゃー」

きしゃー言ってますがな。

外見はハムスター、でもなんかカマキリみたいなカマが2本生えてるし、口大きいし。

「絶対だめでしょ」

「なぜですか?」

理由の説明、要ります?

「こんなにかわいいのに!」

「きしゃー」

目がカタツムリみたいに飛び出して来た。アウトー。

「この子、どこで拾ったの?」

「えっと、どこだったかなぁ?」

「我は真なる宇宙より飛来し、人々を支配するもの……」

この宇宙ムスター、絶対連れてきちゃダメだったでしょ。

「ニャルラ!まだしゃべっちゃダメです!」

そのネーミングはアンタ正体に感づいてるじゃない。

「ちゃんと外宇宙に捨ててきなさいー」

「ニンゲン!ヒトの心が無いのですか!?」

「愚かなるヒトよ、我の力を知るがいい」

宇宙ムスター、私に威嚇。

手のひらサイズと言ってもその力は侮っては……。

「おや?変な生き物いますね?」

いいタイミングか悪いタイミングか、牛が入ってくる。

「なんですか、この精神値削りそうな生き物」

ぼかすなー、バレてるなー。

「潮干狩りしてたら泣いていたのです!かわいそうなのです!」

季節感何もない行動してるなー。

「えっと?コレが浜辺に?何があったんです?」

牛がムスターに話しかける。

その瞬間、ムスターがポロポロ涙を流し始める。

曰く。子どもが増えて、やりくりが大変なところに不況のあおりが……。嫌だなぁ、そんな旧支配者。

「とりあえず仕事紹介します?」

「我を従えるとは面の皮の厚いことよ……」


ウチの精神値は守られた。

「ちなみにボクの部下になりました」

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