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悪魔がウチにおりまして・304

ウチにはモグラがいる。

神ちゃんの料理教室を眺めているモグラが。


「アンタ、なんで最近いるの?」

「ほら、ボクのことは壁に付く虫と思ってもらって」

それ、めちゃくちゃ気になるやつじゃない。

「なんで最近西洋料理ですか、ニンゲンは和食作れないタイプ?」

「神ちゃんに合わせてるの」

タダでさえメシマズの人に食べなれない料理作らせても厳しいでしょ。

「なるほど。ボクは和食も好きです」

曇りなき眼で見てくる。

なんだ?和食食べたいのか。

「ちなみに何が食べたいの?」

「食べたいというか。和食の作り方ってあまり伝わってないので」

そっか、てんぷらも知らなかったからね。

「和食はカロリーが低くて。なんですかカツの半分くらいのカロリーって」

ねぇ、キミたちってカロリー気にするの?

「そうなんですよぉ。だからこちらは和食で統一してるんですぅ」

唐突に表れるお歯黒。気軽に来るなぁ。

「地獄って太るとか概念あるの?」

「ありますよ?亡者たちならいざ知らず、職員たちは普通の食事ですから」

地獄で働いているの、職員っていうのか。

「ぐっちゃん、ぐっちゃん。地獄に行けば和食の作り方勉強できる?」

モグラはお歯黒の袖をくいくいする。

「やめておいた方がいいですよ?流行っているっていっても食べる側で自分で作ろうとする者いませんから」

食べる専門ばっかりかぁ。

「なんでみんな作らないんでしょ?自分の好みの味とかないのかな」

「そこまで労力かけたくないんです。出てくる物に文句を言うのはニンゲンも亡者も職員も変わりません。割合の差ですね」

お歯黒、お歯黒。そこにニンゲンを含めないでもろて。

「まぁ堕落度に関してはニンゲンが一番ヤヴァイです」

モグラー。そのランク付けはいかがなのだー?

「ですね。なんでこんな世の中で生きてるのか不思議です」

お歯黒ー。地獄の住人に言われたくないよー。

『まぁ、一番ヤバいのはこのニンゲンですけど』

ハモるなー?


ウチには怪異と妖怪がいる。

そいつらから人外認定される私って……。

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