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悪魔がウチにおりまして・276

ウチにはお姉がいる。

絶賛ニートをしているお姉が。


「んー!悪魔の作るスペイン風チャーハン、美味しいわねぇ」

情報量の多い食事に舌鼓を打つお姉。

それは素直にパエリアと言えば良いのではないだろうか。

「ニンゲンさん、パエリアというのは料理名ではなくそれを調理する鍋のこと。こちらでもフライパンを使った煮込みを鍋と言わないでしょう?」

牛が揚げ足を取りながら黄色い米をおかわりする。

「兎田殿、それがちにもおかわりを」

狐は空になったお茶碗を牛に差し出す。

「ゴンさん、良いんですけどエビアレルギーでは?」

そうだった。

この子アレルギー持ちだった。

「そこまで重度ではないので。身を食べなければかゆかゆするだけで済みます」

それもダメな気がするけど。

牛も苦笑いをしながらなるべくエビの身から遠い米をよそう。

本人が良いって言ってるなら良いんだろうけど。

「悪魔、エビ入れちゃダメでしょう」

モグラが知ってるんだから悪魔が狐のアレルギーを知らないわけがない。

そこは気遣いってものでしょうに。

「エビの味は好きなのです。急に出てちまって」

いるよねー。ネコ好きのネコアレルギーとか。

「ごんちゃんは昔から沢でザリガニ釣るの上手でしたから」

……食べたの!?

狐、首をぶんぶん振っている。

一安心です。

「元執行者さん、コショウ取ってください」

「はい、牛肉ー」

お姉と牛が微笑ましい会話をしている。

「なんだかニンゲン姉と牛さん、仲良さそうですねー」

どこ見て言ってますか、この悪魔。

「でしょー?今度結婚するのー」

空気が、凍った。

「しません」

牛の解凍が入る。

「ねえ、なんで乗ってくれないのー?」

「そもそも信じるヒトいると思います?」

牛のため息に刀を構えた悪魔が背中に隠す。

「なんだぁ、冗談ですかー」

牛の横目睨みと、お姉に流れた一筋の汗。

羊と神ちゃんの時といい、今といい。

悪魔、なんでこんなに恋愛アレルギーなのかしら。


ウチには不思議生物がいる。

クモは呆れてため息を吐いている。

最近、うぱもマネ始めました。

※この話におけるアレルギーは本人の確認の上で同じ調理器具を使用しているというものであり、アレルギー食を推奨するものではありません。

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