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悪魔がウチにおりまして・270

「という夢を見たのです」

悪魔、夢じゃないよ!?


お姉が仕事を辞めて3日。

平和にカレーをトゥクトゥク煮てますが、状況は平和なことはありません。

なんなら追手が来ないか冷や冷やしてます。

「大丈夫よー。絶対に追わせないためにこの子ぶっぱしたんだから」

この子とはうぱのことである。

なにやらわけわからん力で礼拝堂に大穴を開けてましたが、今はお姉の頭の上でカレーをのぞき込んでいる。

「うぱちゃんのおかげで助かりましたー、コレを食べるのです」

悪魔、誰もいない空間にスイカを差し出す。

……。見えるようになってなかったか。

「私は認めません!うぱなぞが何もせずともあの後私の超絶魔力ですべて蹴散らしましたのに!」

「やっぎーすごーい!」

バカップルを視界から消すメガネ開発されたら2万まで出す。

「はい、くもちゃーん。今日のトウモロコシですよー」

お姉の呼びかけにクモがロフトから降りてくる。

「かたじけない、いたみいる」そんなことを言ってそうな脚振りに何やら和むものがあるのだけど。

「そうだ、クモ!トウモロコシで買収されるんじゃないよ」

クモを掴んでおしりを叩く。

その光景を見た悪魔たちは眉をひそめていた。

「ニンゲン?暴力はいけないと思うのです」

「私たちにならお愛嬌でしょうけども、小さい子にそれはどうかと」

「ニンゲンさんがそんな非人道的とは思いませんでした」

牛はニヤついてるから意見は却下ですけども。

「メノー。意味のない暴力はダメよー?ほら、クモちゃん泣いてるじゃない」

お姉の腕に包まれてみーみーしているクモ。

絵面がシュールすぎやしませんか?

「礼拝堂ふき飛ばしたお姉に言われても」

「あれは必要悪。ほら、後腐れないようにするには必要だったのよ」

目線も動かさずにのたまうお姉。

うぱも頷いている。

「うう……」

「ほら、悪いことしたらー?」

「……ごめんなさい」

クモに頭を下げると、気にするなとばかりに肩を叩いてくれた。

ついでとばかりにトウモロコシを1/3ばかり分けてくれた。


ウチには平和が訪れた。

「……それがち役立たずでちた……」

湿っぽい狐はそろそろ回復してくれ。

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