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悪魔がウチにおりまして・269

仁王立ちのお姉VS眼帯オヤジ。

ふぁい!!


「ずいぶんと勿体ぶった登場だな、宝田君」

「もっと早く来たかったんですけど。邪魔されてまして」

そう言えばクモに縛っておいてもらったはずなのに。

「お姉、クモの糸どうやって抜けたの?」

「メノ、後で折檻ね。クモちゃんは快く解いてくれたよ。焼きトウモロコシ3本の出費は痛かったなぁ」

むしろトウモロコシ程度で取引できるのかよ。

「ニンゲン姉!すごいですー!ばんばんが止まってますー!」

悪魔が両手を上げて喜んでいる。

「そうだ、それが解せない宝田君。キミにはそんな権能がないはずだ」

さすが眼帯。

その目隠しは伊達じゃなく、慌てることもなくお姉に狙いを定めさせている。

「あれ、部長。知りませんでした?私実は魔法使いでして」

明らかに喧嘩を売るように舐めた目線を眼帯に向ける。

そんな態度に慣れているのだろう、瞬きすらしない。

「要件は何だ」

「コレを提出しようかと」

お姉は懐からでかでかと「じひょう」と書かれた封筒を投げつける。

飛んできた封筒を眼帯部長は掴み、目線を切らず中身を改めると空っぽだった。

人を舐め腐るにもほどがある。

「この状況が見えないのかな?」

銃の弾が止められたことで武器を持ち替えている兵隊が多数。

あれは、ライフルか。

「お姉、逃げないと」

心配をよそに、お姉は仰々しくため息を吐く。

「素直に受け取ってればよかったのに……ね」

そう言うとお姉は背中に背負ったリュックからうぱを抱きかかえた。

うぱを人質に!?

そんな冗談を言っているのはウチらだけっぽい。

兵隊はざわつき、眼帯も額から汗を流す。

「まさか、そんなモノ空想の産物だろう」

うぱを見てそんなに慌てます?

この子無害にもほどが……。

うぱはゆっくりと口を開いてお姉は狙いを定めるがごとく角度調整。

「止めろ、宝田!どうなるか分かって」

「遅い」

その後のことを順番通りに伝えるね。

まず、礼拝堂に穴が開いた。

それから崩れる音がした。

順番、逆でしょうよ!?

「退職祝いのいい花火だわ」

お姉とハイタッチするうぱ。

呆然と見つめる私の手をケモノズが引っ張る。

「ニンゲン、逃げるのですー」


とりあえず、逃げるけど!

説明はしっかりしてもらいますからね!

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