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悪魔がウチにおりまして・267

目の前に立ちふさがるクリーチャー。

こんなモノ居たらダメでしょう。


牛の頭、手にはオノ。

筋肉モリモリでしかも大きい。

これってミノタウロスってやつ?

「ボクとキャラかぶりはいただけません」

牛さん、かぶってないので安心して。

「なんで悪魔祓いの本拠地にこんな幻獣種がいるんですかねぇ」

アホウを抜かしている牛をスルーして、羊が眉をひそめる。

実際ミノタウロスが祓う対象なのか分からないけど、少なくとも使役する側じゃないよね。

「なんかキナ臭ーい」

神ちゃんもつまらなそうに髪の毛をクルクルしている。

うぇあ・いず・緊張感。

悪魔なんかずっとミノタウロス見てるし。

「悪魔、アイツ倒せそう?」

腰を曲げて悪魔にささやく。

我ながら喧嘩っ早いかもしれないけどさすがにアレを対処するには……。

「やっぱりー!」

アレ、耳が聞こえない。

腰を曲げているときにいきなり大声を出されたらそりゃ鼓膜破壊になります。

「タウちゃん、久しぶりー!」

あんだって?

「あれー、ミミちゃん?どしたのー、こんなところに」

さっきまで唸り声を上げていたミノタウロスがずいぶんと気の抜けた反応を返してくる。

「えっと、ここ潰そうと思ってー」

悪魔、遠慮ないなぁ。

「困るよー。オレのバイト先なんだからー」

「そうなんですか?時給いくら?」

「950円だよー」

「安いですねー」

2匹高笑いしてますが、そんな朗らかな状況じゃないでしょうに。

「タウちゃん、ボクの友だちが嫌なことされたのです。バイトは諦めて貰って良いです?」

悪魔のぶっ潰す宣言は進行中。

その言葉にミノタウロスが苦笑いでオノを降ろす。

「友だちのためなら仕方ないなー。ミミちゃん、ドコか良いところない?」

「私雇う?交通費込み、残業代1.35倍で月給制にしてあげる」

神ちゃん、露骨にスカウトするなし。

ミノタウロス、さらさらと紙に何かを書いている。

「コレ電話番号なんですが」

「ごめんね?電波通ってなくて。ミミちゃんから繋いでもらっていい?」

そんな言葉の最中、ミノタウロスが消えてしまう。

「所詮ケモノか」

あたりに低い声が響いた。

本命到着、かな?

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