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悪魔がウチにおりまして・255

ウチには狐がいる。

書類を見ながら頭を抱えている狐が。


「……狐ちゃん、どうしたの?」

「兎田殿に頼んだばーが好評すぎて、税金が」

「あ、その話もう結構です」

狐が何か泣き言を申しておりますが、2度も3度も繰り返されたら自慢にしか聞こえないっての。

宿主やどぬち殿の白状者ー!」

泣きながら狐が飛び出して行ったけど、まぁ晩御飯には帰って来るでしょう。

「ニンゲン、ごんちゃんがメカクモに乗って出ていきましたが何かありました?」

狐と入れ替わりで帰ってきた悪魔がのほほんと尋ねる。

そう言えば、クモのメカもいたの忘れてた。

「悪魔、アンタメカたちちゃんと管理してるの?」

この前、メカの生首が置かれていたことを思い出す。

「管理というか。AI組み込んじゃったからボクが常に見張ってるわけでも無いんですよね」

おい、造った本人。

「それを言い出したらニンゲンがこの家の持ち主。その家の中にいる者は言わばニンゲンの扶養者。つまり!メカたちの粗相も!ニンゲンの!」

「……やらかしたね?」

あ、目を逸らした。

「誰が?今メカクマいないね?修理出してたね?」

じりじりにじり寄ると、悪魔は目線を合わせずに1歩ずつ後ずさり。

さぁ、悪魔!コーナーに追い込まれた!コレは逃げられません!

「えっと、言わなきゃダメです?」

「もちろん」

理由も聞かずに叱るのは野蛮人のすることです。

なので介錯はする準備をしておきましょう。

「メカクマにはロストテクノロジーとオーパーツを使いまして」

その時点でヤバイ事故しか起きない単語だなー。

「そのせいかしっかり自我を持ちまして」

うんうん、もともとそんな感じだったねー。

「ボクの元ではやっていけないって言われちゃいまして」

ストライキ起こされてるねー。

「結論、家出しました」

メカクマの方が常識あったからわからなくもない。

「ちなみに毎朝晩に、地獄の写真を送って来ます」

スマホにはお歯黒とツーショットのメカクマ。

めっちゃ馴染んでるじゃん。

「ご飯に誘ったら『ゴメンナサイ、今私ハ地獄ニイマス』ってマウント取られました」

その文言がマウントかどうかは微妙なんだけど、悪魔的には響いたみたい。

「反抗期の娘ってこんな感じなんですかね」

「知らんよ」


ウチには悪魔がいる。

カリスマに乏しい悪魔が。アレ?メール?

『美味ちそうなナスをいただきまちた。今夜てんぷらにちてください』

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