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悪魔がウチにおりまして・252

ウチには悪魔がいる。

それにそっくりなメカもいます。


「ただいまー」

ウチに帰ってると、部屋の真ん中に……なんだこれ?

椅子というには小さい。

毛皮の張られたスツールとでも言うべきか。

ただ存在感がある、これは……?

とりあえず座りましょう。

「悪魔ー。これなにー?」

座り心地も悪くない。

「にんげん、ヒトツ良イデスカ」

どこからか、メカクマの声が聞こえてくる。

悪魔そっくりのメカだがしばらく見ていなかった。

「なーにー、メカクマー?」

周囲を見回しながらメカクマを探すが姿が見えない。

「ぼくノ頭ニ座ッテイル自覚アリマス?」

……ごめんね?

まさか頭だけで置いてあるなんて思わないじゃない?

腰かけていたメカクマ(頭)から降りると本当にメカクマの頭だった。

畳の上に置かれたメカの頭。

生きていないので生首と言って良いのか微妙なところであるが、ホラーであることに違いはない。

「身体、家出でもした?」

「ソノ発想、普通出テキマセンカラネ?」

メカから受けるジト目というのは、なんと言うか、この……メンタルに来るものがあります。

「めんてなんすノ為、工場ニ出サレテマス」

なぜ、頭を残したの?

「シカシ、低イ目線モ良イモノデス。世界ガ変ワリマス」

本人が気にしてないのなら良いんだけど。

クモがビビってロフトから降りて来ないし。

そんな怪異に興味深々のうぱが頭を突いている。

やめなさい、危ないですよ。

「コノ子ガ”うぱ”デスネ。ナルホド、不思議デス」

「見えるの!?」

悪魔本人はうぱのことが見えなかった、あれ見えたっけ?

うぱがメカクマの目玉を直接触っている。

それ、他にやったら大惨事ですからね。

「みみハさぼルカラ。本当ハ見エルハズデス」

サボって見える見えない変わるものなのか。

「トリアエズ、目ハヤメテ下サイ」

慌ててうぱを抱っこする。

もっと触りたそうにしているけど癖になったら困るからね。

「ちなみにメカクマ、身体いつ頃帰って来るの?」

反応の無い、メカクマ。

「……イツデショウ」

……やっぱりコイツ、モデルは悪魔だわ。


ウチにはスツールが増えた。

しくしくと口で言っているスツールが。

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