表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
258/1150

悪魔がウチにおりまして・249

ウチにはクラゲがいる。

これ以上居候は増やしません。


「宇宙船の修理には竹が必要です。集めてください」

どんな技術力か分からないが、宇宙船を修理するためには竹があればどうにかなるそうで。

「なんか人使いの荒いクラゲさんですねー」

珍しく地雷子がそう溢しながら向かったのは近くの竹林。

この前竹をいただいた場所に来ております。

「たのもー」

道場破りじゃないんだから。

地雷子の呼び声に、何かが回転しながら天から舞い降りる。

地雷子、目を輝かせ落ちてくる物体にこぶしを入れる。

ガキンという金属音。

地雷子は汗を垂らし、逆のこぶしを振るうも、空を切る。

「未熟、未熟!その程度のこぶしで捕えようなど100年早いわ!」

おじいちゃん、キャラ違いません?

「くっ……。ボクのこぶしを受けて無傷、ですと!?」

そこそこヤバイじいさんじゃない。

「和久井よ、教えたはずだ。こぶしとは敵ではなく己に向かって放つものだと!」

「あなたに教わる言われはないのですー!」

「止まんなさい」

スリッパで地雷子の頭を叩くと涙を滲ませていた。

「お姉さんはノリが悪いのう」

その様子でテンションを落ち着けた竹爺たけじいはヒゲを撫でながら歩いてくる。

「で?また竹か?それにしてもちと早くないか?」

七夕までもう少しあるからねー。

前回の竹、ちゃんと物干しにさせてもらってます。

「うちゅーせんを直す……もがもが」

このお口には油でも塗ってあるのかなー?

地雷子の頬を引っ張っていると、竹爺はぴたりと動きを止めた。

「そんな時期であったか、少し待っておれ」

しばしあと、竹爺はかんざしを持ってきた。

「竹は好きなだけ持って行って構わん。代わりにこれも届けてくれんか」

余りの神妙な顔に理由を問いたかったが、そのまま姿を消した。

「なんでしょう、コレ」

「分からないけど、渡すしかないでしょ」

そのあとは竹を5本ほどぶった切り、担いでもらう。

地雷子ちゃん姿で竹を持っていく姿、シュールだけど仕方ないですね!


「おかえりなさい、良い竹です。さっそく作業に」

「クラゲ、これに見覚えある?」

竹と一緒に預かったかんざしを渡すと、クラゲはじっと見つめた。

「……預かります。ありがとうございました」

……えっと?

誰が説明できるのよ、この状況!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ