表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
253/1146

悪魔がウチにおりまして・244

ウチには偶蹄類ズがいる。

何やら宴会の真っ最中なようで。


「ねぇ、2人とも。もう少し端で飲んでくれない?」

飲むことは構わない。

だが、デカい2匹が真ん中に陣取られてしまうといろいろ邪魔でしょう。

「ニンゲンさん!今アツい男の井戸端会議をしているのです!」

「ヤギさん、そういうの良いです。もう少し詰めましょう」

なにか言いたげな羊であったが素直にジャーキーを持って端に詰めた。

いや、おつまみジャーキーって。

「この魔界牛のジャーキーはなかなか手に入らないのです、ささ!どうぞ」

「ミミさんの上司って感じしますよね。おや、いいお味」

結局食うのかい。

「ニンゲンさん、食べられるときに食べておかないと。どうします?明日パチンコで全財産無くして食うに困る日々に見舞われたら」

そもそもギャンブルしません。

「ニンゲンさんはそういうリスキーなことよりも積み立てとか好みそうですけどね」

羊はジャーキーを吸いながらこちらを向く。

なんかバレていて癪なんですが。

「そっちの世界にギャンブルってあるの?」

何の気なしに聞いたことで2匹は固まり、十字を切る。

だからアンタらが十字を切るな。

「あるにはあるんですが」

「ハイリスク・ローリターンなんですよね」

やる意味!?

「ほら、ボクらって基本長生きなんで。飽きるんです、生きているのに」

「そんなときに命の大切さを学ぶために、若者が……おっとこれ以上は」

羊が口をつぐんだ。

気になる、でもダメな香りしかしない。

「悪魔はギャンブルやるの?」

当人はいないけど、気になる。

「ミミさん、ギャンブルというか、ルールの穴突くのが上手くて基本出禁食らってます」

何してんの、あの子は!?

「ミミ君、真っ当な悪魔がきちんとハマるルールの穴を見つけてシェアして。カジノいくつも破産に追い込んでまして」

ウソでしょ!?ローリターンどうしたのよ!

「ちなみに、天性の運もあります。さすがにルーレット256マスの1点賭け、13回連続当てられたら潰れますよ。いくらバックが128返しとかでもね」

マジか。あの子、そんなに運あったのね。


ウチにはギャンブラーがいる。

既にギャンブルとして成り立ってない気もしますけどね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ