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悪魔がウチにおりまして・223

ウチには悪魔がいる。

カレンダーの読めない悪魔が。


「ニンゲン!旅行に行きたいのです!」

クエスチョン。

なぜ悪魔はこの時期、具体的にはゴールデンウィークも終わってからレジャーの企画を持ち出すのか。

分からない。

私の灰色の脳細胞を以てしてもなぜそのような愚策を提案するのか。

その秘密を探るべく私は布団の中に旅立つので……。

「ニンゲン!それっぽいこと言って寝ないでください!あなたは牛さんですか!」

それは失礼だよ、きみぃ。

「今、閑散期のおかげでチケットもホテルも安いのです。穴場なのです!」

悪魔は手をぶんぶん振りながら必死に訴えてくる。

「ちなみに期間は」

「2泊3日!」

却下に決まっているだろうに。

日帰り、ギリギリ1泊までなら検討の価値があったというもの。

有休をお子様の満足のために使えま……あれ?私有休最後に取ったのいつ?もしかして、消化できずに消えてない?

嫌なことに気付いてしまった。

これは、悪魔を折檻してうさを晴らさないと。

「ニンゲン!なんだが邪悪な気配がします!ボクでも引く気配です!」

布団から這い出て悪魔をロックオン。

しかし、悪魔も簡単には捕まってくれない。

右に左に身体を捻る。

対戦時間3分40秒。

やっとのことで悪魔を捕獲した。

「仕方ないなぁ、旅行ついていってあげる」

有休はたっぷりあるはず。使わないと、そのまま消える。

私は、使う。必ず。

「やったー!みんなと一緒に旅行ですー!」

よくよく聞くといつものメンツ一同も声かけている。

この子は相変わらずこういうところマメなのよね。

「えっとですねー。出発は1週間後、朝8時にこの家に集合です。おやつは5,000円までで、チョコはおやつに入りません」

ツッコミどころしかない説明は放置。

「そう言えば、どこに行くか聞いてないんだけど」

すっかり聞くタイミングをそびれていたことを思い出す。

「あれ、言ってませんでしたっけ?地獄めぐりですよ?」

おん???


一週間後、皆がそろう。

「それではみんなで地獄に落ちましょー!」

あん???

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