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悪魔がウチにおりまして・213

ウチには悪魔がいる。

ときどき、とんでもない失敗をする悪魔が。


「ニンゲン、相場ってなんですか」

「危ないもの」

悪魔の質問に嫌な予感がして即答してしまった。

相場ってあれでしょ?金とか、株とか。

素人が手を出して良いものではないのです。

「そうなのですかー。実は牛さんから勧められまして」

あの偶蹄類、なんてことをこのおバカさんに話したの!

今晩のおかず減らして差し上げましょう。

(ニンゲンさん、いろいろ誤解です。そんな1分で札束を紙くずにするもの、私がやってると思います?)

コイツ、私の脳内にちょくせ……じゃないね、Bluetoothイヤホンにハッキングするのもそこそこ問題ですよ?

「せめて通話にしなさい。着拒するから」

「ニンゲン、理不尽を体現しているのですー」

悪魔のさざめきなど知りません。

(不名誉すぎます。昔の映画を観ていてミミさんに説明しただけだというのに)

うしは通話先で鳴いているふりをする。

んもんもいってるから鳴いているで間違いないはず。

「ニンゲン、オレンジの値段は上がるのですか?買っておいた方がいいのですか?」

それって、間違いなくインサイダーして大損した大富豪の映画よね?

(ミミさんは、自分もマーケットの嵐になりたいようで)

「こやつの場合、存在が嵐では?」

(言い得て妙)

そこで牛の通話が切れた。

「ニンゲン、あずきは、あずきの人気は出るのですか?」

相場基準が古くない?

それにオレンジにしろ、あずきにしろなんでこうハイリスクな銘柄選びますか。

「ニンゲン……ギャンブルは手に付けちゃいけないお金に手を出してから本番って聞いたのです」

居たけど!そういった文豪居ましたけど!

「悪魔、相場ないしギャンブルやったらご飯抜きにします」

「みー!?」

全く、変なこと覚えられてもこま……。

ちらりと狐を見る。

さっと背中に何かを隠した。

「……狐ちゃん、お母様に言いつけますよ?」

「後生ですからー!」


ウチでは先物取引がひそかに流行っていた。

結果に関しては皆それなりに稼いでいた。

解せぬ。

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