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悪魔がウチにおりまして・202

ウチには悪魔がいる。

すぐに影響を受ける悪魔が。


ちょっと仕事が立て込んで、いつもより帰る時間が遅くなった夜。

晩御飯はスーパーの総菜で妥協しましょ。

「ただいまー」

「ふふふ、ニンゲン、よくぞ参った。さぁ、いざ尋常にぷきゅう」

なんか物差しを縦に構えた、毛むくじゃらが見えた気がするなぁ。

疲れてるのかなぁ。

「ニンゲン!?眉間は!危ないのです!」

幻覚じゃなかったかー。

そういえば今日履いていたのはハイヒールだったか。

「で、今日のコスプレはなんで?」

見れば着流しを着て笠を被り、アタマにこいのぼりを立てた悪魔に尋ねる。

「浪人なのです!かっちょ良かったのです!」

今公開されている映画をスマホで調べると、確かに「The

Low Minn」という映画があった。

うん、絶対日本のこと知らない人が作った映画だよね。

「聞いてください!こうね、飛んできたピストルの弾をしゅぴーん!って!最後の切腹では自分のお腹を斬ったあとに主君の仇を取ったのです!」

なにそれ、ちょっとホラーなんだけど。

「ほう、ミミさんも見ましたか」

牛が襖から出てきた。

おい、なぜ隠れていた。

「私、こうみてもbうし道にうるさくてですね」

聞き間違えじゃなければ多分「武士」じゃなく牛って言った。

「牛さんも見たのですね!じゃああのシーン!忍びがモンスターハウスに落とされたあと全部誅するシーンは!」

おいおい、予想越えたB級じゃないか。

「あれはですね、あの役者、コイン・ランドリーが提案したらしいです。回転寿司店で思いついたアイディアだそうで」

情報量が多いんだよなぁ。

買ってきた焼き鳥を皿に並べながら聞き流す。

エビフライ食べたいけど、ウチでは食べられないからなぁ。

クモが降りてきて取り皿を配っている。

アンタくらいよ、手伝ってくれるのは。

「ほう、今日は焼き鳥ですか」

羊、湧く。

「ニンゲンさん、ちなみにですが主演のレオナルド・ヒロユキは大の日本マニアで激怒しながらも撮影に臨んだという噂です」

知らん、知らん、そんなちょっと豪華客船に乗ってそうなサムライ名。

てか、羊も見たんかい。

「ヤギさんも好きでしたか!」

「ええ、相手役のウィリアム・ロビンソンのフアンでして」

ええい、なんなのだ。さっきから情報量の多い会話は。


ウチでは映画の話で盛り上がっている。

狐、めっちゃ眉間にシワよせてる。

共感しかないのよね。

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