表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
203/1142

悪魔がウチにおりまして・195

ウチには神がいる。

そろそろ帰れ、問題児。


「ではそれがちは縁繋ぎの祈祷をちてまいります」

狐は恭しく頭を下げると玄関から出ていった。

どうやら仕事はこっちの世界ではできないらしい。

「ごんちゃん、がんばですー」

「ごんごん、お願いねー」

この神も多少ヒヤッとする言葉を吐く。

「ところでー。なんで神と悪魔が仲良しなの?」

状況が落ち着いたところでお姉が2人に聞く。

このタイミングで、全員が気になっているところに踏み込むお姉もいろいろ読めていない。

「きっかけなんでしたっけー?」

「たしかミミちゃんが私を殺しに来たんじゃなかった?」

聞き流せ、聞き流せ。

「神殺しとは楽しい話を。コレは良いツマミになりそうです」

牛ぃぃぃ!?

あろうことかビール持ち出すんじゃないよー!

「あー、そうです、そうです!ボクがちょっとやんちゃで名前上げたいときに神ちゃんの領域にちょっかい出してー」

「そーそー。あんまりお痛するものだからマジジャッジメントしようとしたのよね」

目を丸くせざるを得ません。

牛はビール片手にジャーキーまで……牛!?ツマミのチョイス!?

「あの時はびっくりですよー。空間歪むわ、時間ねじれるわ。本当に死ぬかとー」

「こっちもビビったよー。普通逃げるか滅せるのに次々突破するじゃん?マジで滅ぼされると思ったわー」

笑いながら話す2人がどれくらいうヤバいか分かること伝えようか?

お姉が小声で「聞いてごめん」って私に言ってきたくらいだよ。

「つかぬこと聞きますが。なぜそれで仲良くなれますか」

『えー?強かったから?』

ハモるな、脳筋!

牛は2本目のプルタブを開ける。

早いんだよ、ピッチが!

「実際、一個師団攻めてると思ったら単体だったしー」

「ボクの方もてっきりラグナロクでもやっている最中かとー」

「ミミちゃん、それは違う土地ー」

言葉が出て来やしない。

クモがこっそり見下ろしてる。

おい、目を輝かせるんじゃないよ。

「で、どっちが強いんで?」

「私」「ボク」

ピシッと。

空気が割れる音が聞こえた、気がする。


ウチには化け物がいる。

その口喧嘩を肴に4本目開ける牛は今夜のおかずにしようかしら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ