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悪魔がウチにおりまして・192

ウチには悪魔がいる。

趣味が謎の悪魔が。


「……来る!」

悪魔はご飯の最中、窓辺に立つとからりとサッシを開く。

次の瞬間、ひゅんと飛んできた何かを悪魔は手で掴む。

それはどう見ても矢だった。

正確に言うなら後ろに手紙が付いていたので矢文というべきなのだろうが。

「ふむふむ、今日午の刻ですか。ニンゲン、お昼はいらな」

「危ないでしょうが!」

久しぶりに悪魔の頭をスリッパで殴るのだった。


「えっと、ヤギさんと時代劇にハマっていまして……せっかくなので雰囲気を出してみたくて」

正座させられた悪魔は涙目になりながら危険行為の説明をする。

よし、後で羊も説教として。

「ちかしミミ殿、矢文は情報が洩れる可能性があるのでお勧めできませんよ?」

狐、突っ込むポイントがズレている。

「そうは言っても待ち合わせの時間だけですし。そんな大事なこと書いてませんので」

なら、余計に危ないから止めなさい。

「なつかちいですね。むかち裏山でも同じことを致ちた覚えがあります」

狐は目を細め遠くを見る。

……悪魔、成長して無くない?

「その時はニンジャごっこだったので!今は裏稼業ごっこですー!」

悪魔、それほとんど一緒!

「ヤギ殿とはどのような文を?」

狐は悪魔の持っていた手紙を覗く。

「あー!それは!」

中にかかれていた内容はこうだった。

『ミミ君、お昼にコンビニでアイス買い占めましょう。ヤギ』

あまりの、あんまりの内容に私だけでなく狐も言葉を失う。

「あんた、給料減らされたよね?」

「アイスは!アイスは安いのです!」

首を振る悪魔。

それにしたって……。

「ミミ殿、アイスを買うのはよろちい。ただ、保存ちておく場所はありませんよ?」

狐の指摘に悪魔は固まる。

頭を抱えて手を打つ。

「全部食べればよいのです!」

「お腹壊すわ」


ウチには悪魔がいる。

後先を全く考えない悪魔が。

ちなみに羊とそろって正座しています。

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