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悪魔がウチにおりまして・169

台風は去った。

久しぶりに平和な食卓が囲める。


その証拠と言って良いのか、クモがそろそろ降りてきて皿の前に腰を下ろす。

「クモ殿、久ちぶりにちたでお食事ですね」

そりゃあれだけ痩せた羊がいたら怖くて降りて来れないでしょうに。

「逆に痩せているんだから仕留めるチャンスだったのに」

牛は納豆をしげしげ眺めながらちゃぶ台に……なんで居んのよ。

「お構いなく」

意を決したのか、ぱくりと納豆を単体で行く牛。

その表情を見るとお気に召さなかったようだ。

「ミミさん、上げます」

「わぁい」

悪魔は両手を上げてふたつ分の納豆をご飯の上にかけている。

「ねぇ、牛。羊はどうなったの?」

言葉だけ聞くと動物園の飼育員みたいな言葉使っているなー。

「とりあえず”謎の”宅配便が消えて喜んでますよ」

ギャル神ちゃん、ちゃんと送るの辞めたんだ。よしよし。

「ただ、毎日神ちゃんがヤギさんのところに出かけているみたいですー。ヤギさんもまんざらではないみたいで」

アレを受け入れるとは、なかなか度量の広い羊だこと。

「ただ、夜遅くまでうるさくて。ボクの部屋隣なのでなかなか眠れないんです」

おいおい、こんな朝からとんでもない話だな。

「ヤギさんたち、何してるんですー?」

悪魔、それは聞いてはいけません。うぱもいるんですよ!

「壁越しなので確実ではないのですが……おそらく桃〇でしょう」

「〇鉄」

2人の言葉を聞いて、いかに自分が汚れているか身に染みた。

「大抵、神さん負けてるみたいです。というか、神さんが勝つまで寝れないみたいで遅いんですけど」

すごろく弱い神ってそこそこショックだなー。

「てことは寝れないの変わらないわけ?羊、仕事あるでしょ」

「そうなのです」

玄関から羊が扉を開けて入ってくる。

前まで毛は抜けてやせ細っていたが今はそこそこの回復を見せている。

「ミミさん、たまには代わってください。負けたら再戦だし、わざとには気付くし」

やだー、一番面倒な相手じゃないですかー。

「寝てない割に元気そうね」

「不思議なもので、3時間ほどしか寝てないはずなのですがすっきり目が覚めまして」

悪魔がこっそり耳打ちしてくる。

「神ちゃん、時間の管理とかもしてるので」

職権乱用ですよね、それって。

「やっぎー、お弁当忘れてるよー」

「あら、すみません。今日はあちらに出向なので少し遅くなります」

そう言いながら畳の中に入ってい羊と手を振る神。


「な、なぁに!?」

こっちのセリフだわ。

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