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悪魔がウチにおりまして・157

ウチには悪魔がいる。

ときたまトンデモないものを拾って来る悪魔が。


「ニンゲン、ゴミ捨ての日っていつですか?」

悪魔が出し抜けに聞いてきたのだが、嫌な予感しかしない。

「燃えるヤツ?燃えないヤツ?」

「燃えてるヤツは」

「あっちの世界に捨ててきなさい」

案の上、こっちの世界じゃ処理できないモノときた。

悪魔が素手で掴んでいるのは黒い炎の灯った球。

まずそれ何よ?

「ダークマターなんですが、使用期限過ぎちゃって」

一言の情報量が多いんだよなぁ。

「それ、こっちじゃ伝説の物体なんだけど。使うの?それを」

悪魔は首を傾げながら黒い球を手で転がす。

「こっちの世界でも似たようなものありませんでした?えっと……電池?」

伝説の物体が使い捨てかぁ。

文化の違いは時々恐ろしいものがある。

狐が玄関から入ってくると目を見開きのけ反る。

「み、ミミ殿。またそれを燃やちたのですか……」

「狐ちゃん、またって?」

燃えたから捨てるのが普通じゃないの?

宿主やどぬち殿は見るのが初めてですか……これは伝説の物質ぶっちつでちて」

「やっぱりそうなの?」

気軽に燃やしてるけど、良いの?

「なんか使ってると燃えちゃうんですよねー」

発火現象そんな気軽に起きるものなの?

「ミミ殿、感情が高ぶるとつい電気が出ますので」

あの規模の電気、漏れ出るのかぁ。

「最近は減ったのです。だけどコレ持つと……」

今も燃えている球をころころ手のひらで転がす。

その球が転がるたびにバチバチ電気が走る。

「ね?」

「ね?じゃなくて。あっちではどう処理してるのよ」

悪魔は天を仰ぐ。

「……山にぽーい?」

「あっぶな」

しれっと不法投棄じゃない。

「ミミ殿、いつか捕まりますよ」

「大丈夫ですー。見えないようにぽーいって!」

悪魔は球を掴みながら投げるモーションを取る。

すっぽ抜けたらヤバそうだから本当に止めて?

「こんにち……さようなら」

一瞬羊が出て来た。すぐ帰ろうとしたのでひっ捕らえる。

こういう行動を取るってことは大体察しがつくようになった自分が恨めしい。

「はい、コレの何がヤバいのかぁ?」

「えっと、それ条約的に」


……思っていた以上にヤバそうなんですけど?

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