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悪魔がウチにおりまして・124

ウチには悪魔がいる。

最近忙しそうな悪魔が。


悪魔が昼寝をしている。

珍しく押入れではなく、布団で。

ふと見ると、少し小さくなったように感じる。

なんのかんの出世して、いろいろ苦労しているのかぁ。

「どうもー。通らせてもらいますー」

そんなことを思っていると牛が扉から入ってくる。

冷静に考えてあっちに行く道がウチなのどうにかならんものか。

「牛、牛。今時間ある?」

「ないですけど。ニンゲンさんがこれにサインしてくれれば作れます」

牛はそう言うと一枚の紙を取り出した。

何やら読めない文字が書かれている。

え?魂でも抜かれるヤツ?

「遅延証明書です。あなた、あっちでは天災扱いですから」

無礼すぎるでしょうよ。

呼び止めたのは私だから、一筆記す。

その瞬間、牛の角から派手な音楽が流れる。

「あー。無事です。ええ、ええ。書類の通りです。今日はそちらに向かうことが厳しいと思います。ええ、すみません。では。ふう、休みになったので時間たっぷり出来ました」

もうツッコむ気力も出てきませんわ。


「で、どうしたんです?ボクを呼び止めるなんてそうそうないじゃないですか」

牛は悪魔の脇に腰を下ろすとカバンからペットボトルのお茶を取り出す。

「コイツ、あっちでは頑張っているのかなって」

別に心配とかではない。

ただ知り合いが苦労しているのであれば、気分が悪いではないか。

牛は無表情のまま頷く。

「ちゃんとやってます。毎日酒飲みながら皆に指示出してますし」

一行で矛盾なんよ。

「あー。こっちは酒飲みながら仕事ダメなんでしたっけ?アルコールじゃ酔わないんで水と同じです」

そういうものなのか?

「酔いはしませんが、気付けの意味が強いです。こっちのエナドリ扱いなのでみんなミミさんが頑張っているの、わかってくれてます」

ふむ、この子がちゃんと認められているんならそれでいいのよ。

「あんな天災を鎮めてくれているってみんな感謝を」

「待てこら」

思わず牛の頭をスリッパで叩く。

「あいた!ボクも、ミミさんも否定しているんですが、それは脅されていると陰で言われていまして」


私は天災らしい。

心当たりがまるでないのですが。

「ほら、専務に啖呵切ったじゃないですか」

それかー。

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