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悪魔がウチにおりまして・121

ウチには悪魔がいる。

豆の食べすぎで寝込んでいる悪魔が。


「ニンゲン…薬を、お薬をくれませんか…」

押入れの中から弱弱しい声が漏れているが単純に食べすぎなので放置したくなるんですが。

宿主やどぬち殿、きな粉モチが出来まちた。ちゃんと湯掻いて柔らかくちております」

狐、昨日悪魔が作ったきな粉を再利用している。

作った本人苦しんでいるのにいいの?

それがち、忠告致ちました。自業自得はすべての者に平等にとかか様に命ぢられております」

こう見えて正当な修行をしているケモノ、厳しさを兼ね備えているわけだ。

「まったく、食べ過ぎでお腹を壊すなんて!」

「くくく…ヤツは悪魔の中で最弱…これ、ボクが言う意味あります?」

「悪魔の面汚しよ…」

羊と牛が玄関から入ってくる。

それって四天王定番セリフだよね?

3匹でやることじゃなくない?

「羊に牛、どうしたの?」

「あー、ヤギさんが良いきな粉があるから食べに行こうっていってまして」

さすが羊、耳が早い。

「ヤギさんー、ボクがこさえたきな粉ですー。全部食べちゃだめですー」

ほら、押し入れからクレーム来てる。

…まだ懲りてないのか、この悪魔。

「おや、ヤギ殿に兎田殿。ささ、冷める前にお召ち上がりを。何も混ぜてないのに甘いのです」

ちらりときな粉を見ると、うぱが砂糖を振りまいている。

きな粉よりも多い量振っている気がするのだが、見えているのは私だけのはずだから。

クモを見てみる。

じっときな粉を見て、やれやれといった様子でため息を吐く。

ずいぶんと慣れたなぁ…。

「ニンゲンー。モチは、モチはー」

悪魔、今はシャラップでお腹治しなさい。

「病人がいるって聞いたけど、何この状況?モチパーティ?」

あれ、歯医者?誰呼んだの?

「ボクですー。ミミさんがお腹壊して。治してもらえます?るし…」

「兎田、職を失いたいかい?」

歯医者、怖いって!

「悪魔など去れー。消えろー」

「よぉし、思いっきり苦い薬を用意しておくね」

押入れの声を聞きにこやかに、手際よく薬を置いていこうとする歯医者。

「おにー、あくまー。甘いの置いていけー」


うちではきな粉パーティが繰り広げられている。

悪魔は薬を飲んでさらに寝込んでますが。

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