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悪魔がウチにおりまして・116

とりあえず抜け出せた。

仕事には間に合うでしょう。


ニンゲンが出ていったあと、部屋に入ってくる兎田。

周囲をきょろきょろと見回している。

「あれ?ミミさんいないんですかね。困ったな、頼まれていた千年竹のメンマ、やっと手に入ったのに」

侵入者にクモかするすると降りてきて首をかしげる。

「クモさん、ミミさん知りません?頼まれたものが…あーね」

兎田の言葉に脚で押入れにぽっかり空いた穴を指し示す。

同族の兎田にとってどんなものであるかは容易に想像できた。

「また古典的な…クモさん、言伝頼んでいいですか?コレ冷蔵なので」

兎田は冷蔵庫を勝手に開けるとビニール袋をしまうとそのまま畳に進んでいった。

クモは脚を振って見送っていた。


続いて部屋に入ってきたのは狐だった。

「クモ殿、ミミ殿はどちらに?」

クモは再び押入れの穴を指し示すと狐は首を傾げた。

「この中に居るのですか?うわぁぁ…」

そのまま狐は穴の中に吸い込まれていった。

クモはおでこをぺしんと叩いた。

うぱも狐が吸い込まれた興味があるのか、穴に近付く。

クモは慌ててうぱを止めようとする。

しかしうぱは穴の目の前に浮いていても吸い込まれることはなかった。

どうやらうぱと穴の法則が違うようだ。

クモは頭を抱えたものの、すぐに考えることを辞めていた。

うぱは冷蔵庫の中に入ると、メンマを引っ張りだそうとしている。

普段見慣れぬものに興味を示しているようだ。

クモは必死にその行動を制止。

うぱは眉をひそめながらもメンマを取り出すことを諦めるのだった。


その穴からニンゲンがすぐ出てきたにも関わらず、悪魔たちはなかなか出てこない。

そのことをクモは気にしつつも普段の習慣で昼寝をするためロフトに戻っていった。

その時クモは気付いていなかった。

穴が次第に小さくなっていることに。


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