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悪魔がウチにおりまして・114

ウチには羊がいる。

そろそろこの子からも家賃貰おうかしら?


「最近ウチによくいない?」

羊がこっちに会社を構えてから毎日のようにいることに気付いてしまった。

「ほら、守りみたいなものですよ」

アンタ、むしろ災いサイドでしょうに。

「ミミ君が最近忙しそうですし、ニンゲンが寂しがると思いまして」

とりあえずヘッドロックするとして。

しかし本当に最近の悪魔は忙しそうであんまりウチに居ない。

いるときには遠慮なく問題を起こすので存在感が失われることはない。

良いんだか、悪いんだか。

「でも、心配よね。本当に大変そう」

ヘッドロックから抜け出た羊が自分の頭をさすりながら角をいじっている。

抜け出せるなんて甘かったか。

「耐えねばなりません。悪魔1,000名の命運を握るのですから」

…はい?

「悪魔ってそんな人数の上に立ってるの?」

「あれ?言ってませんでしたっけ?だから悪魔は基本的に分体のスキルが必要に…あっ」

羊が急に頭を抱えだした。

「どしたのよ」

「あの子、分体できないです」

そりゃ詰むでしょうよ。


「というわけで修行です!」

「というわけじゃないのよ」

悪魔が戻るなり羊は悪魔に分体を作る指導を始めた。

それはいい。

なぜ私を巻き込んだ?

しかもなんだ、この白い空間は。

「こ、これは…最上級悪魔しか入れないと言われる伝説のメンタルとタイムのルーム!」

最近悪魔が危ない事口走る傾向がある気がする。

うん、気にしたらいけないよね?

「その伝説に一般人が入っているのはどうなの?」

「さぁ、分体を作りたいかー!」

「無視すんなー!」

私の言葉は無かったようにスルーしながら悪魔と羊は盛り上がっている。

「悪魔が修行するのは良いとして。私までここに入れる必要ないでしょうに」

私の言葉に2匹は顔を合わせる。

「ニンゲン…分体が欲しくないのですか?」

だからできないんだって。


今謎の場所に居る。

どう出たらいいのか分からない場所に。


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