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悪魔がウチにおりまして・95

ウチには牛がいる。

てか、こいつ仕事しているの?


「というわけでお世話になります」

「何がというわけなのよ」

昨日ゴロリと横になっていた悪魔・兎田は今朝、唐草模様の風呂敷包みを背負ってやってきた。

来るなりというわけでってどういうわけなのさ。

「あれ?ミミさんから聞いてません?今日からお世話になります」

うん、説明になっていないな?

当の悪魔は既にいない。

とりあえず言えることは。

「寝るとこ無いわよ?」

「えっ?」

既に同居3匹ですよ、我が家。


「困りました。すでに家も引き払っていまして」

妙に行動の早い悪魔だなー。

「あの、兎田さん」

「牛で良いです、そっち慣れてないんで」

この牛、調子狂うなぁ。

「じゃあ牛さん、なんで家主の私じゃなくあの悪魔に相談したのか聞きたいんですが」

「なんか、みんな何も言わずに家にいたから十や二十増えても気にしなでしょーとか言ってましたけど」

一理ある!

確かに増えたこと文句言わなかった!

「そうは言っても物理的に寝るところ、無いよ?」

「そこの畳一枚でいいんですけどね。家賃も払いますし」

ほほう。

「えっと、3万でいいですか?たしかここの相場8万くらいですよね?」

しかも下調べしている!

「なんなら、無賃で住んでる悪魔追い出すのもアリか…」

「ニンゲンさん、悪魔より悪魔ですねー」

「なりません!」

畳からばんっと悪魔が飛び出してきて慌てている。

自分の住まいが危うくなったからって言って飛び出してくるな、居候。

「ならアンタ、家賃払いなさい。世の中資本主義です、きちんとお金を出す方が偉いのです」

「ニンゲンは情けというものは無いのですか!」

「あの、私別のところでも良いですよ?」

「いいの、しつけだから」

「せっかく家賃補助の申請し直して来たのに!」

まぁ、修羅場ってますがどうやらお金を出す気になったようだ。

「ちなみにいくら?」

「1万5千円…」

「牛さん、よろしく!」

「みー!?」


ウチには悪魔がいる。

明日の我が家はどっちが住むのかしら?

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