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異能学園最底辺C組 〜落ちこぼれ能力者たちの下克上〜  作者: ぺいぺい
第二章 中間試験 縦割りサバイバル編
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第84話 ゴールへ 


 気づけば目の前には更地が広がっていた。

教会は半壊しており、風が強く吹き込んでくる。

虎の姿は跡形もなく消え去っていた。



「流石ですね」



密着している國咲が耳元で言った。



「でもエネルギーほとんど使ったわ」



ふー、と息を吐いて調子を整える。



「わーぷほーる、でないね」



しずくちゃんが呟く。



「確かに、出ないな」



 虎を倒したにも関わらず、

ワープホープが出ない。

やはり勘違いだったのだろうか。


 次の瞬間、

ピカッ!と目の前が光った。



「なんだ!?」



 眩しい中で目を開くと、

何もないところから裂け目が出現した。



「これ、ゴールじゃないですか!?」



 國咲の言う通り、

このワープホールは中間試験が始まる時に闘技場から入った入り口に似ている。



「そうだな!俺たち、中間試験クリアってことだ!」


「やったー!」



3人で喜び合う。



「腕輪は3つあるし、あとは中に入るだけだな!」



3人でワープホールの前に立つ。



「よし!じゃあ早速行きますか!」



そうして一歩踏み出そうとした時、



「ちょっと待ってください!」



國咲に呼び止められた。



「どうした?」



國咲は俯いている。



「なんだよ。何かやり残したことでもあるのか?」


「・・・手、繋ぎませんか?」



 一瞬意味が分からなかったが、

少しして理解した。

そういえばスタートの時、3人で手を繋いでワープホールに入ったな。

國咲はこのことを言っているんだろう。



「おう、いいぞ」



 理由を聞いたり、茶化したりはしなかった。

歩みを戻し、國咲の隣に立つ。

俺が真ん中で両隣に國咲としずくちゃん。


 思い返せばスタートの時、

國咲は俺と手を繋ぐのを嫌がって避けた。

でも今は違う。

國咲は俺の手を何の躊躇いもなく繋いだ。



「なんか中間試験が始まる時のことを思い出しますね」



 國咲が言った。

俺と同じことを考えていたんだな。

3人で手を繋いでワープホールの前に立つ。



「ひゅうが!みく!ちゅうかんしけんたのしかった?」



しずくちゃんが聞いてくる。



「もちろん楽しかったよ!それにこの3人でよかった!」



俺の言葉を聞いたしずくちゃんが嬉しそうにしている。



「うん!しずくも!みくは?」



 しずくちゃんが國咲に問いかける。

2人で國咲を見つめる。



「ま、まあ、よくやったんじゃないですか!?」



 完全な照れ隠しだった。

でも本心は伝わっていた。


 本当にこのチームで中間試験ができてよかった。

最初はどうなることかと思ったけど。



「じゃあ行きますか!」



 3人でワープホールに近づいていく。

一歩ずつ、この6日間の中間試験を思い出しながら進んでいく。

そしてワープホールの中に足を踏み入れた。

途端にまばゆい光に包まれる。


 その光の中、

國咲が俺の手をぎゅっと握った。



「・・・あなたたちでよかった。2人とも大好きです」


 最後にそう聞こえ、

光に飲まれるように意識が遠のいていった。





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